【2j3jEN】唯一君だけ【男主】 (ページ6)

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雪も溶けてきて、そろそろ暖かくなってきた。
日中は大体20度あるのがありがたい。

まぁ俺は休日家から一歩も出ない日があるくらいだから関係ないんだけど。

M「Hey!!!!」

『っ！？ミスタ！！！！勝手に入ってくんじゃねぇ！！！』

ソファに寝転んでゆったりマンガを読んでいたというのに…。
驚いて体がはね上がった。

ひょっこりと顔をのぞかせるミスタにため息がでる。

M「Hello～」

『…Hi、なんの用だよ』

M「今日暇？」

そう聞かれて、手元のマンガを見る。
…

『いや、暇じゃ』

M「暇だよね。よーし！オレとデート行くぞ～」

『うわ、非力のくせになんでこういうときだけ力強いんだよッ！！！！』

腕をギリギリと掴まれ家から連れだされる。
さすがに部屋着では外に出たくなかったからしぶしぶOKして出かけることにした。

『デート、って。何するの？』

M「遊園地とか行きたいな～？」

『…別に、いいけど…』

ウッキウキなミスタの顔面見てたら、もう父のような感情が沸いてきて、どうでもよくなってきた。

遊園地について中へ入ると、さながら子供の用に「あれ！あれ乗ろう！！！」だの「あ～、オレあのアイス食べたいな～」だの、はしゃぎだすミスタに、お前は犬か、と思いながらも引っ張られる。

『ウワアァアアアアアアアア』

M「Fooooooo!!!!!!」

園内で最恐のジェットコースターに乗せられた。
絶叫アトラクションは、嫌いではないけどやっぱり怖いもんは怖い。

M「A、楽しい！？」

『急降下中に聞くんじゃねぇええええええええ』

グワングワンと曲がるコースターに歯を食いしばる。
この浮遊感が恐怖感を煽るのだろうか。
う、酔いそうになってきた･･･。

『はぁ…』

M「Wow、A疲れてるじゃん、この水いる？」

『お前が乗せたんだよ…もらうけど』

心配そうな顔で水を差し出すミスタ。
なんだこいつ…。

M「次おばけ屋敷行かない？」

『いいけど･･･お前、ホラーって苦手じゃ』

M「平気平気！Aが居るし」

『いやまじかよ』

また引っ張られておばけ屋敷の中に入る。
俺はグロい系以外のホラーは大丈夫だからいいんだけどね。

『重いんだけど』

M「オレを守ってよ〜〜A」

『そんな危害与えて来ねぇよ』

触っては来ないだろ。たぶん
腕に巻きついたミスタを連れながら中へ進み、
お化け屋敷特有のひんやりとした空気に身を震わせた。