160☆ハデスの正体 ページ10
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「もしかして、正体が分かったんですか？」
Aの言葉に全員がハッとする。ぱちんとAと目があった須賀は、「うん、そうだ」と頷いた。
「ウチのデータベースからデータを照合してみた」
「データ？」
「こないだハデスが現れたとき、実はこっそりとカメラで写しといたんだ。その写真とデータを照らし合わせてみた」
「そっか、さすがは須賀さんですね」
Aが須賀に向かい合ってそう言えば、話を聞いていた所長は暫く黙り込んだ後「で、須賀ちゃん……」とつぶやいた。
「ハデスとは、一体誰なのだ？なんという学者なのだ」
「所長……まさか心当たりが？」
「まぁな……」
「で、では……86％の確率なのですが、
Dr.ハデスの正体は、
「やはりな」
冷静な所長の反応に目を見開き、Aはこう訊ねた。
「所長、知ってる人なんですか？」
「野場先生は、ボクの恩師だ。
かつては高名な物理学者だった」
「え!?恩師って……所長の先生？」
そういえば少し前に所長からそんな話を聞いたことがあるな、と一同は思い出した。
須賀は暫く眉間にしわを寄せて黙り込むと「そ、そうだったのですか」とつぶやいた。
「このオレサー2040のシステムも……野場先生のゼウス理論が元になっている。先生が最も力を入れていたのは、カギを使って物を実体にしたり、呼び寄せたりする研究でな」
「どんな研究内容なんです？」
「カギを錠前の鍵穴に差し込むことで、個々に形状の異なるブレード部分から読みとったものを現実に実体にしたり、その場に呼び寄せたりする研究だ」
カギ……。
ま、まるで……妖怪ウォッチみたい……。
「しかし途方もない、言ってしまえば不可能な研究だ。
しかし野場先生は、それに没頭しすぎてな……。
挙げ句の果てには大学もクビ、その後お世話になった会社もクビ……。10年ほど前から行方不明となってしまってな」
所長の話を聞いて
腑に落ちたらしい須賀が頷いてこう言った。
「はい……我々も現在の野場秀夫が、
どこに住んでいるのかも見当がつきませんでした」
「まさか……あのオーパーツの本体は、ゼウス理論の成果なのか？いや、まさかそんなことは……。
須賀ちゃん、何としてでも野場先生を捕まえてくれ！
ボクは先生と会って話がしたい！」
「ええ！もちろん捕まえてみせます！」
ゼウス理論……。
妖怪ウォッチを作ったのは、野場先生なの……？
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ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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惠里子(プロフ) - おもちさん» 読んでくださってありがとうございます！全然更新できてなくて申し訳ありません!! (2020年3月11日 13時) (
レス) id: 810773929b (このIDを非表示/違反報告)
おもち - とても面白かったです！ (2020年3月11日 5時) (レス) id: 078190c9fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠里子 | 作成日時：2019年10月12日 10時
