156☆なんか悔しい ページ6
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その翌週のこと。
Aは妖怪バトルの特訓をしようとして、
住宅街を歩いて妖怪を探していた。
「あ、A。どうしたの？妖怪探してるの？」
「ケースケ！
うん。とにかく経験を積まないとね」
「そっか」
角でばったり出会ったケースケとAは、
そのまま一緒にさくらぎヒルズを歩いた。
ケースケはしばらくすると「そうそう、」と口を開く。
「さっき、LUNAに寄ってきたよ」
「へぇ、所長は忙しそうだった？」
「うん。あのオレサーとかってマシンを
パワーアップするって言ってた」
「へぇ……」
「相変わらずだなぁ」とくすくす笑うAにケースケは、「でもさー」と頭の後ろで手を組んだ。
「おじさんも結構やるよね。ポンコツとか言っちゃって、オレちょっと反省してるよ。あのマシン、Aの妖怪ウォッチよりも早く、女郎蜘蛛に反応したんだもんね」
「所長はああ見えてもすごい人なんだよ」
「みたいだね。あーあ、なんか悔しいな」
「どうして？」
「だってさ、おじさんはあのマシンでこれからは、
いち早く妖怪を発見出来るわけでしょ？
それって、Aの戦いの役に立つってことじゃん」
Aが隣を見ると、
少し浮かない顔をしたケースケ。
Aが「うん、そうだね」とうなずくと、
ケースケははたと立ち止まって、
少し口をもごもごさせてから、
言いにくそうにこう言った。
「オレなんか、妖怪のことはちょっとしか知らないし、
Aに教えてあげられることだって、
ほとんど姉ちゃんたちの受け売りだし……」
「な、何言ってるの！
戦いは妖怪同士で決着がつくんだし……。
ほら、遼子さんの事件のときにケースケ、
『電気を操る妖怪かも』って教えてくれたでしょ？
あのアドバイスはとっても役に立ったよ！」
なにやら元気のないケースケをAは必死で励ます。
ケースケは苦笑いしながら「だけどさぁ……最近A、
強くなってきたし……」と口を尖らせた。
「私なんて、まだまだだよ！
さ、ケースケ、妖怪探しに行こう！」
「う、うん、いいよ！」
明るい声で歩き出したAに、
ケースケはきゅっと胸の奥がつまった。
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- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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惠里子(プロフ) - おもちさん» 読んでくださってありがとうございます！全然更新できてなくて申し訳ありません!! (2020年3月11日 13時) (
レス) id: 810773929b (このIDを非表示/違反報告)
おもち - とても面白かったです！ (2020年3月11日 5時) (レス) id: 078190c9fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：惠里子 | 作成日時：2019年10月12日 10時
