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68☆今日からは ページ18

「ま、また逃げられた……」







がっくりと肩を落とすA。





すると、Aが入ってきた方の入り口から、
複数の足音が聞こえてきた。






「つぅ……何なんだよ……!!
今時こんなまぶしいの……」






とアキノリが目をこすっている。





その後ろからナツメ、ケースケ、トウマまで入ってきて、Aは目を見開いた。





「みんな!?」




「あ、あはは……こんにちはAちゃん」





気まずそうに微笑むナツメに、
Aは混乱しながら訊く。






「い、いつからここに……?」




「え、えっと……、
う、うんがい鏡が出てきたあたりから……」







とケースケが答えると、
途端にAの顔は青くなった。






「じゃ、じゃあ……、
私が……妖怪を……」





「み、見た……びっくりした……」





いつもは冷静なトウマも、
少し戸惑ったようにそう言う。





「ぜ、全部見たの……?」




「ああ。だからびっくりしてる」





あっけからんとそう言うアキノリを見て、
Aは目を泳がせた。





「ど、どうしよう」




「おじさんとかには、内緒なの?」




ナツメがそう訊くと、
Aは小さくうなずく。





「うん。戦うから危ないし」





「誰にもバレてないの?」





ケースケが訊ねると、
Aはもう一度小さくうなずいた。






「た、たぶん……」




「僕たちが第1号?」





トウマの問いに、Aは
まだ焦りながら答える。





「う、うん……ど、どうしよう……」






「…………」




「…………」






お互いに黙り込み、
部屋の中は静かになる。





その沈黙を破ったのはアキノリだった。





「……よし」




「え……?」




Aが顔を上げると、
アキノリは腰に手を当ててこう言う。





「これからは、オレたちと君との秘密だ!」





「え、え……?」





まだ状況が飲み込めないAの肩を、
アキノリの気持ちを察したらしいナツメが叩いた。





「あとでゆっくりと、事情を聞かせてね。
とにかく、これは私たちの秘密!」





「ナツメちゃん……」





Aが2人の優しさに涙目になると、
アキノリはあごに手を当てて言う。





「あのカリフラワーみたいな頭のオッサンって、悪いやつだよな?つまり、悪と戦ってるんだろ?




なら、オレたちも手伝うぜ!!」





「え?」





「オレたちは、今日からは仲間だ!!」




Aがナツメたちの顔を見ると、4人とも、
Aを安心させるかのようにうなずいた。

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作者名:惠里子 | 作成日時:2019年7月30日 19時

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