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67☆まだ終わらない ページ17

「す、すごい……」






コマさんの下敷きとなったうんがい鏡は、
動かないまま人魂のようになって姿を消す。






それはAの勝利を意味していた。






「あ、頭が痛い……。
な、なんだこの痛みは……!?」





うんがい鏡が姿を消した途端、
先生の顔色が変わる。






「あなたの負けだよ……!」





痛みのあまり、
先生は床に倒れ込んで頭を抱えた。





「たたた、助けてください!
わ、ワタクシが悪かった!





弁護士でありながら、裁判でズルをしてしまって!
この通り、反省してます!





よ、妖魔界にさらった人たちは、
必ずお戻しします〜!お約束します〜!」






そう言われたAはパッと嬉しそうな顔になる。






「伸也さんたちを?ほんとに!?」





先生は頭を抱えながら床を這って、
Aの前に来てこう言った。





「危険な妖魔界から、安全なお屋敷に移してあります!
ちゃんと、ちゃんとみんな無事ですから〜!!」





Aがホッと息をついたとき、





 


「やはり、貴様に妖怪ウォッチは
ふさわしくなかったか!」






しゃがれた声が部屋に響いた。





「この声は!?」



「ま、まさか!?」






先生はうつぶせになったまま顔を上げ、
Aは部屋を見回す。





すると、Aが入ってきたのとは反対側の入り口に、アフロヘアーで、アロハシャツの上に白衣を着たその男は立っていた。






「私はDr.ハデス!!
すべてを見つめ、すべてを知る者!!





そしてすべてが悪とわかった者!」




先生はうめき声をあげる。
さっきよりも痛みがひどくなっているらしい。






「う、うぅぅぅ……」






苦しみ続ける先生に、Dr.ハデスは手を伸ばした。






「妖怪ウォッチが求めるは、強き悪!
キサマのような、正しい判決などを願うフヌケではない!」







ハデスは先生から妖怪ウォッチを取り上げる。






踵を返したハデスを、
「Dr.ハデス!!」と呼ぶ声があった。





ハデスが立ち止まり、振り向くと、乃亜のときと同じ、
若い娘が立っているのに気づく。






「強く正しき者か……。
ふふふ……今回もキサマの勝ちか!」






とハデスはニヤニヤ笑った。






「あなたが妖怪ウォッチを、この人に……」






「戦いはまだ終わらん。





まだ、終わらん!
さらばだ!!」






ハデスがそう言うと、
突然まばゆい光がAの目に刺さる。






「うわぁぁ!とてもまぶしい!!」






しばらくして目を開けたとき、
そこにハデスはもういなかった。

68☆今日からは→←66☆きっと助けるから


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作者名:惠里子 | 作成日時:2019年7月30日 19時

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