【妖怪ウォッチ】月と星と太陽２ (ページ13)

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63☆変わる態度ページ13

玄関の戸を開けたAが背後を振り返り、言った。

「行ってきます」

外に出たAは深呼吸をする。

よし……今日は先生の事務所に行ってみようかな。

もし、あいつが妖怪ウォッチを悪用してるのなら……
止めないと……!!

そして、Aは早歩きで
先生の事務所までやってきた。

Aはビルを見上げ、緊張した面持ちになる。

もし、あいつが妖怪ウォッチを使って悪いことをしてるのなら……妖怪ウォッチを使って……。

そんなことを考えながら、
Aは自分の妖怪ウォッチをじっと見た。

「それにしても……何なんだろ……これ。
なんで、これが私に……」

Aはビルに入り、階段を上がる。

２階にある事務所のドアをノックすると、
しばらくして先生が出てきた。

Aの顔を見るなり
先生は怪訝な顔をする。

「また君ですかね……。
しかもたった１人で……」

そう言ってため息をつく先生に向かって、
Aは訊ねた。

「伸也さんはどこにいるんです？」

「はい？」

首を傾げる先生に、

「とぼけないで！
伸也さんのお母さんは、とても心配してるのに！」

とAが怒り顔になる。

「参りましたねぇ……。

いきなり人の事務所にのりこんで、
勝手にワタクシを犯人扱いをして……。

本当に警察を呼びますよ！」

するとAは、カバンから妖怪ウォッチを取り出し、
それを先生に見せた。

「そ、それは……!?
な、なんで君が……!?」

焦ったように言う先生に、
Aは語り始める。

「あなたは鏡の妖怪を呼び出して、
都合の悪い人たちを妖魔界に引きずり込んだ！」

「…………き、貴様は……、
ぐ、ぐぅぅ……何者……!?」

先生は顔をしかめて後ずさった。

「この妖怪ウォッチに見覚えがあるはずだよ！」

そこまでAが言い切ると、
先生はうつむき、深いため息をつく。

「ふぅぅぅぅぅ……」

「これと同じ妖怪ウォッチを、
あなたはDr.ハデスから……!!」

話し続けるAだが、
よく見ると先生の肩が震えている。

「クックックッ……」

「わ、笑わないで！」

Aがそう叫ぶと、
先生は堪えきれないといったように上を向いた。

「あーはっはっはっ！Dr.ハデス!?
なんですかそれは!?漫画やアニメのキャラですか？

まったくお子様ですな!!」

「た、態度が変わった……？」