episode08 ページ8
『し、志麻くぅん?』
「え、俺のこと志麻くんって呼んでるん?
珍しいなぁ、基本的にまーしぃか志麻やで?ww」
知ってる。
でも、高校から変えたくないの。…ううん、変えられないの。
もう癖みたいなもんだよ。
涙を服の裾で拭くと
『どうしたんですか?』
と聞いた。
「…Aちゃんこそ、どうしたん?」
『ただ、楽屋招待楽しかったなぁって感情に浸ってただけで…。』
「嘘やろ。」
『えっ』
「そんぐらい分かるって。
楽しい感情に浸ってたら泣かへんよ。」
『時間があっという間、呆気なかったな…って。』
「なんやそんだけ?」
『……はい、そんだけですぅ。』
と若干拗ねたように言ってみる。
すると、彼から意外な言葉が零れる。
「LINE交換しよ。」
『えっ』
ダメだと思ってたことが出来るってこんなに嬉しいことなんだ。
嗚呼、ダメだ私。
今、凄く幸せだ。気持ち悪いぐらいにやけてるよ、絶対に。
返事はもちろん____
『OKです、ありがとうございます。』
フルフルでLINEを交換する。
一番上に貴方の名前。
ピン付けておこうかな。志麻くんのには、一番に答えたい。
私はリスナー、あなたはアイドル。
どんなに禁じられた恋だとしても、私はやめることができない___。
6人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ココな | 作成日時:2018年9月27日 14時