信じる事 ［ドン・ギルダ］ ページ26
信じていなかった訳じゃない。心の中で、私は勝手に君達の事を分かったつもりでいたんだ。
君達がどれだけ真っ直ぐで、家族思いなのか。全く分かっていなかった｡
さっき吐き捨てられた言葉を頭の中で反芻する。
「本当は知っていたくせに。俺達を騙してたのかよ。」
好きで騙してなんかいない。君達が真実を受け入れてくれるか、怖かったんだ。
だけど、その心配はいらなかったんだ。
ねぇ、ドン、ギルダ。こんな私を許してください。身勝手だって、図々しいって言われるかもしれないけれど。
「ドン！ギルダ！」
そう言いながら、私は2人にぎゅっとしがみつく。
「…ずっと分かってたつもりだった。2人がとっても優しくて、真っ直ぐな事。でも、全く分かっていなかった！…怖かった。真実を受け入れてくれるか、不安で仕方なかった。…私は弱い。」
こんな時、言葉は無力だ。言いたいことが言葉とならない。
2人を信じ切れなかった後悔と、自分の非力さがグルグルと渦巻いては私を飲み込もうとする。
「…ルーナ達が、好きで嘘ついてた訳じゃないのは分かってる。だけど、嘘つくってことは、俺達が信頼されてないって事だろ。それが悔しかった。自分がひどく雑魚に見えた。」
「私達、家族なのよ。信じて欲しかった。」
ドンとギルダの言葉が、ぐすりと刺さる。考えが浅かった。もう2人は自分達で動ける。
そうだ。以前レイとも同じような事で口喧嘩した覚えがある。
私には、視野の広さが必要なんだ。幅広い視点から、多角的に物事を見る力が。
「お願い。もう嘘はつかない。…協力して欲しい。」
そう言って頭を下げれば、ドンとギルダは、
「顔上げてよ。ルーナ。」
「友達の頼みなら断れねーな！」
と言ってくれた。
「ありがとう。ドン、ギルダ。」
丁度エマ達がやって来て、改めて協力してもらえることになった。
私達の作戦はまだ続くし、失敗は許されない。
ドンとギルダをふと見れば、いつもよりも一層真剣に話を聞いている。
その時の私達は、じっと見ている影に気付かなかった。
「見ーちゃった‼」
とその影がニタリと笑ったことも。
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星花(プロフ) - Vermutさん» ありがとうございます！ その言葉に涙が出そうです。 また気が向いたら書くので、その時はよろしくお願いします！(´ω｀*) (2019年3月26日 14時) (
レス) id: 4d854995e2 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 完結おめでとうございます！凄く面白い作品だったので、終わっちゃうのは寂しいです……。この作品に、沢山のものを貰いました。私は小説を書いて2年目になるのですが、この作品を見て、多くの事を学ばせて頂けました。本当にありがとうございました。 (2019年3月26日 14時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
星花(プロフ) - ドラゴンさん» コメントありがとうございます！ 早いですね！ 明日中には更新致しますので、お待ちくださいませ！ (2019年3月25日 22時) (レス) id: 72b922117a (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン - 次の問題も解けました!答え合わせ早く見たいです! (2019年3月25日 21時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
星花(プロフ) - ドラゴンさん» わわっ！コメントありがとうございます！ 今続きを書いていますので、もうしばらくお待ちください･･･！ (2019年3月24日 22時) (レス) id: 3bdc83d578 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊星花＊ | 作成日時：2019年3月12日 13時
