名探偵コナン から紅の恋歌

3話 ページ4

その頃、局内のサーバールーム

黒い人物が時限爆弾が入ったバックを床に下ろした。
ボタンを押すと液晶画面が点灯し《STANDBY》の文字が流れる。
黒い人物は液晶画面を見て、ニヤリと不気味な笑みを浮かべた。


INスタジオ

警｢はい、どいてー！！ 道を空けてくださーい！ かるた通りまーす！！｣

未｢皐月会のかるたやぁ〜！｣

和｢何や、えらい仰々しいなぁ、あのかるた｣

未｢何言うてんの、和葉！ 皐月会が開催する、全国大会の決勝戦で使われる伝統のかるたやないの！｣

コ｢何であの札は決勝戦でしか使われないの？｣

コツコツ…。

貴｢激しい試合を何度もしてきて、傷みがひどいからよ。｣

未｢神崎Aさん！？｣

和｢未来子、この人を知ってるん？｣

未｢知ってるも何も次期クイーン候補とも呼ばれてはる人やで！ 大会には滅多に出てはらへんかけど、実力はすごいで！｣

コ｢お姉さん、すごい人なんだね！｣

貴｢そんな事はないわ。私はただの選手よ。｣

平｢ふーん。 にしても、あの警備は大げさすぎるんとちゃうか？｣

貴｢去年の皐月杯の後にかるた紛失騒ぎがあったの。王者の矢島さんがセキュリティ強化をするように阿知波会長を説得したの。｣

コ・平｢なるほど⋯｣

小｢ところで、その二人って誰だったっけか？｣

貴｢ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ ここに写ってるのが会長の阿知波研介さん。一代で阿知波不動産を築き上げた方で、浪花の不動産王とも呼ばれてます。｣

小｢ぬぉ！ 誰だ！？ この美しい女性は！｣

未｢阿知波さんの奥さんの皐月さんです。ちなみに皐月会は元々、クイーンだった皐月さんがつくった会で、阿知波さんはその跡を継いで会長になったんです｣

貴｢対談で話題になりそうな事はこれですね。｣

コ｢なになに〜 阿知波さんは奥さんの大切な試合があるときは必ず前日に洗車して験を担ぐんだって！ それが成功と勝利の秘訣みたいだよ｣

小｢で、俺はこの験を担ぎ夫婦と話せばいいのかぁ？｣

貴｢いいえ。皐月さんは病気でお亡くなりになっています。今日対談するのは阿知波会長だけです。｣

コ｢この阿知波さんの横に写ってる、すごく強そうな人は誰？｣

貴｢その人は秘書の海江田藤伍さんだよ｣

平｢阿知波不動産の裏の部分を一手に引き受けてきた切れモンらしいが、今はどこにおるんやろ…｣

未｢根も葉もないことを言うんはやめて！ 皐月会の会長に裏なんてあらへん！｣

貴｢その通りよ！｣

平｢噂や、噂｣

ス｢会長入りまーす！！｣

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