名探偵コナン から紅の恋歌

11話 ページ12

京都・矢島邸

貴｢会長！｣

阿｢A君、よく来てくれたね。｣

貴｢矢島さんが殺されたって本当ですか？｣

？｢ほんまですよ。｣

貴｢どちら様ですか？｣

綾｢私は京都府警の綾小路文麿です｣

貴｢刑事さんでしたか。私は神崎Aです。中を見る事って可能ですか？｣

綾｢可能ですが、入られますか？｣

貴｢ええ。｣

綾｢では、案内します。ああ、足元気ぃつけてください。派手に荒らしていきはったんで｣

貴｢これはひどい…。｣

綾｢ほかの事は彼らに聞いてください。私は凶器の回収をしなければいけないので｣

貴｢分かりました。｣

ﾄﾃﾄﾃ

平｢見たところ、被害者はかるたをやっとったみたいやな｣

貴｢矢島さんは王者ですからね。｣

平｢うぉっ！？ いつの間にいてん、びっくりしたやないか｣

貴｢それは失礼しました。｣

コ｢どうしてA姉ちゃんがここにいるの？｣

貴｢矢島さんが殺されたって聞いてね、現場を確認したかったの。｣

平｢よく入れたな、姉ちゃん｣

貴｢よく分からないけど、すんなり通してくれたわよ。｣

平・コ(大丈夫か、京都府警…)

貴｢この右手…｣

コ｢血が付いた物を誰かが、無理に引き抜いたみたいだね｣

平｢この部屋で血の付いた物と言うたら…｣

貴｢かるた札ですね。恐らくダイイングメッセージに気付いた犯人が、散らばったかるた札に紛れ込ませたんでしょう。｣

コ｢A姉ちゃん、探偵さんみたい！｣

平｢アンタ探偵なんか？｣

貴｢探偵じゃないです。推理するのが好きでいつの間にかこうなってました。｣

平｢へぇ。にしても、こん中からその札を見つけんのは骨やで｣

コ｢それなら任せて！ そうゆう解析が得意な人がいるから｣

貴｢(…ん、リモコンに血が付いてる？)あのリモコン、血の付き方から見て、矢島さんの近くにあったはず。｣

平｢テレビ起こすか。殺される直前までリモコンを操作しとったなら、何か映っとるかもしれへん｣

ﾋﾟｯ

そこには着物姿の紅葉とAが映っていた。
紅葉はかるた札の束を持っている。

貴｢紅葉と私！？｣

平｢矢島さんは襲われる直前まで、これを見てたのか…！？｣

コ｢過去の試合みたいだけど…｣

貴｢この試合が映っているという事は『第15回〜第20回 高校生皐月杯争奪戦』だと思います。｣

平｢よう分かったな。DVDにそう書いとる｣

コ｢矢島さんはどうしてこの映像を…｣

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