ふるや違いです！5【名探偵コナン】

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安室さん曰く、帰ってきたら出迎えてくれる人が居ることが、慣れてない上に嬉しくて、しかも美味しいご飯やお風呂を用意してくれていたことが申し訳ないのにさらに嬉しくて、｢それがAさんだったから殊更…｣とのこと。


怪我をしている人を動かしてしまって申し訳ないのと、帰宅してからの一連の流れがまるで家族のようでこそばゆく幸せだったらしい。


それらの感情が混ざって、あの表情になっていたと。




“家族のよう”と言われて確かに…と寝る前に自分の行いを思い返し、布団の中で一人悶えた。

まるで“先にお風呂にする？ご飯にする？”のやり取りをするような、いや、実際してはいないけれど、言えてしまうくらいの準備をしていた自分に恥ずかしくなる。



枕に顔を埋めて足をバタバタしていると、そこに日光浴びたふわふわお布団に感激した安室さんが、また例の泣きそうな笑顔でわざわざ私の部屋にお礼を言いに来たのは、別のお話。





そんなこんなで、安室さんに頼まれた事をしたり留守番をしたりしている間にカレンダーはペラペラと捲られていって、ついに昨日、私の引越しダンボールが工藤邸から安室宅へ配達された。

私の知らぬ間に手続きされていたらしい。



運び込んでくれたのは見たことない業者。

引っ越し業者、と呼ぶには程遠い、スーツ姿の男性複数名だったので多分…というか十中八九公安関係者だろう。


最初は物珍しそうに見られている視線を感じたが、最後に去る時には｢すごいですね｣や｢頑張ってくださいね｣等の謎の励ましのような言葉をかけられた。




｢僕が帰ってくるまでに荷解きをお願いしますね。くれぐれも無理せず。明日は病院に行って足の検査を、明後日は一緒にポアロに出勤しましょう｣なんて言われて、それに従う私もどうかと思うが…おかしなことに巻き込まれることに慣れてしまった脳は既に麻痺していて、｢わかりました！｣なんて素直に返事した上に、ちゃんと行動にも移していた。

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