ふるや違いです！5【名探偵コナン】

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悶々と考えをめぐらせながら、同時に彼女の覚悟を決める速さと行動力に驚かされる。

演技力の高さにも、だ。


階段をゆっくり降りると、そのままリビングへと入った。

電気のついていないガランとした空間は、以前よりも広く感じる。
今まで目に止まらなかった部屋の隅にまで視線が流れるほどで、Aの存在がどれだけ大きかったかを今更に痛感する。


ぐるっと部屋を見渡して、そしてテーブルの上のソレに気づいた。



部屋の電気をつけて近寄り、その紙切れを手に取る。

曲がることなく綺麗に羅列された文字に目を滑らせた。



“赤井さんへ

まず、嘘をついて突然出ていくことを許してください。
ろくなお礼もせずに居なくなることを許してください。

上京当時、困っていた私を助けてくれてありがとうございました。赤井さんが居てくれたから、私は安心してこの街で過ごすことができました。
赤井さんの優しさに何度も救われました。
赤井さんの存在のおかげで、寂しくありませんでした。

たくさん迷惑かけて、たくさん心配かけて、たくさん困らせてしまってごめんなさい。わがままで、子供で、聞き分けがなくてごめんなさい。

これからはひとりで生活していきます。
古谷Aとして、やり直します。

どうか、体に気をつけて。お酒ばかり飲まずに、野菜もバランスよく食べてください。ちゃんと睡眠もとってください。

引越しの業者は手配しますので、ダンボールの荷物は玄関脇に置いたままにしてください。もし対応が必要であれば、すみませんがお願いします。


赤井さんと一緒に過ごせて、幸せでした。
お世話になりました。

古谷A”

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