ふるや違いです！5【名探偵コナン】

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｢呼んでいいよね？ここに｣



｢え？なにが？｣




飲んでいたアイスコーヒーのグラスをテーブルに起きながら、なんの脈略も無く問われてマヌケに聞き返す。




｢昴さん｣




じっと見つめられた末に出てきたその名前に、心臓が大きく脈打ったような気がした。
ビシッと固まる私のことなど気にも留めずに、平然とスマホを取り出す彼。


チラッとこちらを見たあと画面をパッパと操作するので、慌てて手を伸ばしてそのスマホをひったくった。




｢あっちょっと、｣



｢いや、ちょっとはこっちのセリフ！何勝手に呼ぼうとしてるのよっ｣




ぶんどったスマホを上に掲げて届かないようにすると、必死に手を伸ばしていたコナンくんにジト目で睨まれた。




｢今呼ばれても、私も昴さんも困るだけ！話すことも無いし…｣



｢でも謝ることはあるんじゃない？｣



｢そ、れは、｣




なかなか痛いところを突かれて言葉につまる。



｢…私が昴さんのそばにいると、昴さんの重荷になるだけだもん。あの作戦は無事終わったし、もう私の役目は無い。でも、深く関わりすぎた私をFBIは放っておけないでしょ？責任問題とかあるんだろうし…｣



ずっと上にあげていたスマホを胸元まで降ろすけど、コナンくんは無理やり取ろうとはしなかった。ポロポロ溢れる私の言葉を真剣に受けて止めてくれているみたいだ。



｢証人保護プログラム。私には絶縁宣告に聞こえた。私はまたこれまで通り、楽しい日常に戻れると思っていたのに。私が続けていきたい日常は、赤井さんにとっての心配事を増やすだけで…赤井さんの手を煩わせるだけで…

もう戻れないなら、せめて自分自身でもう一度やり直したいって思ったの。他の誰かになるんじゃなくて、さ。｣



『絶縁宣告…ですか』



｢！？｣




胸元から篭った声が聞こえてきて、肩が跳ねた。

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