4‐王家の恥じ晒し ページ7
_4
…まさか、とは思ったが…どうやら今月の生け贄に私の親戚が撰ばれてしまった様で…一瞬体がピシリと固まってしまった。ーー何時もなら私は、血の繋がりが無い只の他人が生け贄に撰ばれていようと気にしてこなかったが…
今回、血の繋がりがある者が選ばれてしまっては私も黙っていられない。
『…説明しなさい、ジル』
「うん…。代々、魔王の血筋を引く神々廻家で恥じ晒しと貶され、邪魔者扱いを受けてきた芒家の今後の処遇が決まったんだ…」
『!…まさか、まだあの話が続いていたの…?』
あの時…鈴吾の肉親が族の長であるお祖父様の血筋を求め、その永遠とまで言われる大きな権力と財力を奪う為お祖父様を殺めようとした時の話だ。
もう何年も前の事だったから…私もまだ幼い頃であまり記憶には残っていないけど…処遇は既に決まっていた筈…。なのにどうして今更、お祖父様は芒家の処遇を再決心したのかしら?
「…確かに、君が思うようにあの出来事の事だ。でもこれは決定事項だから…もう後戻りは出来ないんだよ」
…全くお祖父様は本当に奇想天外な事をするお方だ。根は優しいお人柄なのに、自分の血筋と「
そんなお祖父様が昔からどうしようもなく怖くて仕方無かった。…なんて、今の女王である私がそんな事を言ってはいけない事なんて重々承知している。
…けどまあ、
親戚が生け贄に差し出されるのなら、最後くらい会っておこうと言うのが私の考え。
「なっ…!う、麗しき女王陛下!」
「今日は…どう言った御用件で御座いましょうか…?」
怯えた様子で私の前に膝をつくスレイブの代表生徒を押し退け、2‐4と描かれたクラス表がつけられている教室に一人脚を運び…
「…A、姉さん…」
まるで状況が理解できないとでも言いたげな表情を浮かべた鈴吾の元へ寄り、私はこう言った。
『ーー薔薇の園へ行きましょうか、鈴吾』
17人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
碧@あおい(プロフ) - さぬきさん» そうですね、何時も何時も不安になることがあります。私は読者様に分かりやすい文章を見てほしいのですが、イマイチ上手く書けているかわからなくなるんです。それが改行の理由かも知れませね (2019年5月9日 22時) (レス) id: 7bbb5d9c34 (このIDを非表示/違反報告)
さぬき(プロフ) - 設定を見て、世界観すごく作り込まれてるなと感じました!地の文もしっかりしていていいです!しかし、3点リーダーは偶数個使うといいと思いました!あと、不自然に改行が初めの話に多いなと思いました。これからも頑張ってください! (2019年5月9日 19時) (レス) id: 640a4ce08b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:るみえーる | 作成日時:2019年4月20日 17時