何故? ページ13
??うたプリのLIVEが今度あるのは知っているけれど…
『何故、今何ですか?』
私が演じる帝ユキは、HEAVENSの帝ナギの妹で、早乙女事務所の元アイドル、作曲家だ。
曲だってアイドル時の3曲しか撮っていない。
なのに、何故いきなり?
上松「実は、ユキをアイドルに戻そうかと考えていてね。」
『今の時期にですか?』
上松「今の時期だからこそ。ユキはアイドルが嫌になって辞めたわけじゃない。元々未練があった。そこにST☆RIST、QUARTET NIGET、HE★VENSと言う輝きを放つ子達が来た。」
成る程。羨む訳か。
しかもHE★VENSには自分の兄も居る。
だけど…
『ですが、一度自分で決めて諦めたことを曲げる子でしょうか?』
帝ユキは、基本的には信念を曲げない。一度決めたことはやり通す子だ。そんな子が羨むだけでもう一度アイドルをするだろうか?
上松「一度決めたからこそもう一度やらせたいんだ。未練が無くて辞めたならまだしも、未練がある状態でこのままアイドルの近くに居るのはユキにとって苦痛になる。」
憧れの場所の一番近くに居るのに立てない苦痛。
そして、そこには自分の半身といっても過言ではない兄が立っている。
『きっかけはどうするつもりなんです?』
上松「歌番組の代打にする予定。QUARTET NIGETの収録について来たけど、出るはずだった人が急遽来られなくなった。
ちょうどその場に居合わせたという事で、歌番組に出るって事になってる。」
『ユキは人のお願いに弱いし、困っている人を助けたいという気持ちが人一倍あるからという訳ですか。』
上松「そういう事。」
もし、私が帝ユキだったらきっと…
『ユキとして歌うことになった理由は分かりました。けれど何故次のLIVEイベントで歌うことに?』
上松「これはね〜…」
急に歯切れが悪くなった。何か言いたくない理由が?
上松「まあ、宣伝みたいなものだよ!うん。」
絶対に嘘だな。上松さんが嘘をつく時は大体…
『ST☆RISTのメンバーの誰かにでも言われましたか?』
(ギクッΣ(゚Д゚))
上松「い、いやぁ、そんな事無いよ??」
あぁ、言われたのか。
『はぁ、なんかすいません。大方、宮野さんが突飛おしもなく言って、そこに悪ノリした谷山さんと鈴村さんって感じじゃないですか?』
上松「良く分かったね…」
『慣れです。まぁ、慣れたくは無かったですけど。』
上松「無理なら無理で構わないからね。」
『いえ、そこまで言われているならやりますよ。鈴村さんが予定は調整してくれるでしょうし』
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作者名:Luki | 作成日時:2023年7月11日 18時