から紅 (ページ13)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:78,039 hit

Flower ページ13

・

A先輩の弟ってことは承知の上で

だけど、ムカついてしまうこの感情の渦

ムカついてムカついてしょうがない

一茶「海人！西ノ宮珀憐について教えて」

海人「は、はぁ？なんだよ急に」

一茶「急にじゃない！今すぐ！教えて」

杉丸「一茶、お主まで馬鹿になったか」

愛莉「そーだよ。それを急っていうんじゃん」

あーもー！うるっさいなぁ！

今の感情はあいつ、西ノ宮珀憐にムカついて

仕方ないったらありゃしない！

愛莉「西ノ宮珀憐ってあの子でしょ？

西ノ宮先輩の弟様で、ちょー美形！

愛莉、あの子好きだなぁ、かっこいいし」

晴「はっ、あいつの弟かよ

どーせ、ひょっろひょろで弱っちいんだろ？」

海人「いや、西ノ宮珀憐は」

杉丸「西ノ宮珀憐

この間開催されたオリンピック選手予選大会で

堂々の一位を獲得し、今や誰にも

相手にできないほどの、強者」

晴「ふんっ、だが杉丸、お前は勝てるんだろ？

杉丸がいれば、こっちはんなこったねぇよ」

杉丸「無理だ」

「「は？」」

杉丸「言ったろ？強者だって

あいつは強い。そして、俺は足元にも及ばねぇ」

愛莉「め、珍しっ！」

海人「まぁ、データにもそー書いてある

それに、珀憐はお前が慕う、いや、

お前が好意を抱いている

西ノ宮A先輩の弟さんだ」

一茶「そんなことぐらい分かってんだよ！」

A「ふふふっ笑」

愛莉「西ノ宮先輩……♡」

杉丸「……珀憐」

晴「げ」

一茶「A先輩」

珀憐「気安く姉さまの名前呼ぶなよ」

A「まぁまぁ、珀憐？もーその辺にしとき

あんさんも性格汚いえ？」

珀憐「ふん」

A「かんにんな、一茶

うちの弟が挑発的な態度取って」

一茶「い、いや、別に」

珀憐「気にしてはんのか、ちっさ男やな」

愛莉「え」

A「珀憐？これ以上やりはるんでしたら

うちも黙ってはおきまへんえ？

どないないする？ゲンコツ落とされるか

それとも、道場出入り禁止されるか」

珀憐「ｯ、肩もちはるんですか？」

A「そーやないで？

あんさんがこれ以上一茶を

挑発的態度取りはるんならの話やで？」

一茶「ｯ……ﾁｯ」ｽﾀｽﾀ

結局は姉には勝てない

はっ、ざまぁ

A「ふぅ、困った性格やわ

かんにんな、一茶」

一茶「いえ、A先輩の言葉で

少しはすっきりしました」