ツルニチニチソウ(桃) (ページ7)

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なんだ。

お互い好き同士で、

今はお互い口に出さないけどもう時間の問題で

きっとそのうちカレカノになれるんだって思ってたのは

私だけだった？

私と大ちゃんは一生幼なじみ？

だってわざわざ幼なじみって花言葉の花を渡してくるんだもん。

もしかしたら私からの好意に気づいて、でも優しい大ちゃんは今のうちにはやめにと思って

牽制の意味でこれをくれたのかな？

なんてぐるぐる。

考えれば考えるほど悪い方にしか行かなくて

これからどうやっていつもみたいに接したらいいんだろう。

そうやってぐるぐる考えてるうちに自然と指先が向かった相手は

後輩である、阿部ちゃん。

『ねえ、阿部ちゃん。相談があるんだけど』

私の方が先輩なのに頼りにしてしまって申し訳ないなあと思いつつ返事を待つ。

「どうしたの？」

しばらくすると返事が来たから本題を話そうとLINEを打ちかけて、阿部ちゃんが相談系は返事が遅いことを思い出して電話に変える。

『もしもし』

「はーい、阿部で〜す」

そのゆるっとした返事にちょっとだけ気が抜けて

今日あった出来事を簡潔に話す。

「あ〜、佐久間やったな……」

『ん？ごめん聞き取れなかった』

阿部ちゃんがボソッとなにか言ったけど私には聞き取れなくて、聞き返すと「なんでもない」とはぐらかされる。

「それ、あんまり気にしなくて大丈夫だと思う。佐久間馬鹿だからそんな深く考えてないよ」

『ん〜、そうかなあ………』

「佐久間にそこまで考えて行動すること出来ると思う？多分新しい知識がうれしくて伝えたくなっただけだと思うよ。なにかプレゼントしたかったとかね」

プレゼントしたくて押し花って小学生？

なんて思いながらも阿部ちゃんのおかげで心が軽くなったのは事実。……さらっと大ちゃんディスられてるけど。

『ま〜、大ちゃんだもんね』

「そうそう！気にする方が無駄！って言うと言い過ぎかもだけど」

クスリと笑う声が電話越しに聞こえてくる。

その声に思わず私も笑って。

『…ありがとね阿部ちゃん』

「いえいえ、どういたしまして」

幼なじみってやっぱりエモいね、なんてよく分からない言葉を残されて阿部ちゃんとの通話は終わった。