ツルニチニチソウ(桃) (ページ1)

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家から徒歩5分、公園前。

それが私たちの待ち合わせ場所。

「あ、おはよ〜！」

目の前で元気いっぱい笑う彼は私の幼なじみ。

小さい頃からずっと一緒で、家も近くて。

さすがに家が隣どうしとかではないんだけど毎日一緒に登校してる。下校もタイミング合う日は一緒。

『おはよ、今日は寝坊してないね、よかった』

ちょっと皮肉を込めて返すと、うう、だから昨日はごめんって〜！と顔の前で手を合わせて謝ってくる。

『んは、別にそんな怒ってないよ』

たまに寝坊はするけど、ちょっと…いや結構馬鹿だけど、

気遣いができてどこまでも優しくて、たまにカッコよくて…そんな人を好きにならないわけなかった。

「そういえば昨日のアニメみた！？」

大ちゃんは所謂アニメオタクで、まあかくいう私もアニメが好き。

最初は大ちゃんが勧めてくるから仕方なく見てたんだけど、それが当たり前になってからは私もすっかりアニメオタクになってたみたい。

私と彼はすごく気があって

例えば9人組のスクールアイドルのアニメは2人ともツインテールのあの子が好きだったり

お茶系は苦手でお水の方が好きだったり

数学を見るとお互い眠くなっちゃったり。

ひとつひとつは些細なことだけど、きっとなにか惹かれ合うものがあるんだと信じてて、

だから私も彼も、口には出さないけど

きっとお互い好きなんじゃないかなって

今はまだ幼なじみの距離だけど

いつかは結ばれる日が来るんじゃないかなって

ちょっと思ってるところは…正直ある。