全員、めんどくさいっす。 (ページ19)

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#19 ページ19

youside

関わらないでって言ったのに

朝から声を掛けてくる2人にひたすら腹が立つ。

「さっき廉と紫耀が名字さんに声掛けてたよ！」
「なんであんな地味な子に？」
「ブスでしょ絶対」
「調子のってそう」

…こうなるの分かってないのかあいつらは。

はぁ…

怜央～たすけてくれ～

なんて言わんけど。

あー、サボろっかな！

うん！サボろう！！！

カバンを手にして教室を出る。

こっそり学校を出て向かったのは公園。

公園のブランコに座る。

懐かしいなぁ。

(キーコキーコキーコ)

自分以外誰も居ない公園にブランコの揺られる音が響く。

あ、なんか眠たくなってきたわ。

?「ん？、ねえ！きみ！」

？！

突然声を掛けられて体が跳ねる

『だ、誰ですか？』

高橋「カイと同じ制服だ！あ、髙橋海人って言うの！君もサボり？」

聞いたことある気がする…

『はぁ、名字Aっていいます。まぁ、サボりみたいなもんです』

高橋「あ、Aちゃんって5組の？カイはね、３組だよ！！」

顔はキリッとしてんのに一人称カイやって、

可愛い。

てかなんで私のこと知ってんの

『そーなんですか。』

高橋「ねね！Aちゃん、フードはずしてよ！顔みたい！」

え。こわい。

こわいよ。

『顔なんてみても得しませんよ？なんのメリットがあるんですか？』

高橋「すれ違ったときに“あ！Aちゃんだ！”って気づけること？

とか！得することたっくさんあるよ！」

ほぉ…たしかに理由にはなってる…気がしないこともない。

『…無理です』

高橋「えぇ…じゃあ逆にデメリット発表しまーす！暑苦しい！いくら4月といえどももうだいぶ暖かいし見てると暑苦しい！もうすぐ5月だし？」

…私は知らないところで迷惑を掛けてたんか。

『すいませんでした。わかりましたよ、脱げばいいんでしょ！』

そう言ってフードを脱ぐ。

高橋「えっ。」

『え。』

そんなブスだった？

ごめんなさい

高橋「どうしよう…めっっっっっちゃくちゃ可愛い！！！！！！！カイと結婚しよ！！！！！！！」

はい？

なんて？