血と涙 宮侑 ページ48
「は...?」
それだけじゃない?
Aがそんな目に遭うにはもう十分やのに...まだあるんか?
み「Aは休日に学校に登校することになったんだけど、ある日先生の用事で平日に学校に来た事があったの」
すると真美は急に泣き始めた。
真「ごめんっ...侑...私のせいで...私が目を離さなければAが車にはねられることなかったのに...」
嫌な予感がした。
”「今学校から出ている生徒は校舎に戻ってください」”
あの時の放送が頭の中で流れる。
あの時...確か事故って...
「!」
俺は閃いた。
あの時事故にあったのはAで、あの時車いすだったのは事故にあったからだと。
真「本当にごめん。一緒に校門出た時に課題持って帰るの忘れてたのに気づいて...ここから一歩も動くなって言ったんだけど...」
「もうええわ...サム。お前は知ってたんよな?」
治「...ああ」
「そっか...」
ーーー
一人で帰る。どうやってあいつらと別れたか忘れた。
気づけば俺は一人で歩いていた。
校門を出て街灯のある場所で立ち止まる。
あの時見た血痕はAの血だった。
ポタッ
Aの血痕があった場所に涙が落ちる
「..っごめんなっ...ごめんなぁ...!」
俺は..Aの事も知らずになんて言った?
”「目障りやねん。さっさと消えろや」”
”「お前は友達がいないと何もできひんのか?」”
”「そこら辺の喧しブタより極悪人やで!」”
Aは...一人で抱え込んでるのに俺は...
そうとも知らずに酷いことを言ってしもうた
Aはどんな気持ちやった..?
きっと泣いてたんやろうな...
考えただけで自分に腹が立つ。Aの様子がおかしかった時に問いただせばこんなことにはならなかったのか。
何度考えても正解が出てこない。
ただ出てくるのは
Aが好き
という思いだけ。
今度は俺が
Aの誰よりも傍で守りたい
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作者名:うぃるうぃる | 作成日時:2022年1月15日 23時