馥郁と狼*１ ページ17
「「あ」」
軽音部の前で重なる二つの声。当然ながら一つは俺ので、もう一つは。
「わんこ先輩お久しぶりです！先輩もサボりですか？」
「わんこじゃねぇっつーの！」
丁度いいタイミングで軽音部から出てきたわんこ先輩だった。
なぜかギロリと睨まれる。が、零先輩によればわんこ先輩はツンデレらしいので、これも照れ隠しだと思えばまったく怖くない。逆に微笑ましいくらいだ。
「つーか、前までビクビク怯えてたくせに無理して話しかけてんじゃねぇよ」
「そう言われても……。あのときはわんこ先輩がちょっとだけ怖かったんです。でも今は優しい先輩って分かったんで」
「んだそれ。別に優しかねぇよ」
「またまた〜」
問題なしです、と親指をぐっと立てると。わんこ先輩は舌打ちをしてから釈然としない様子で「あーそうかよ」と呟いた。
「で、テメェはこんなとこで何してんだ。吸血鬼ヤロ〜に用でもあんのか？」
「お昼ご飯を食べ損ねちゃったんで何か恵んでもらおうかなって。零先輩は中に？」
「いることにはいるけどよ。……今は入んないのが身のためだぜ。あのヤロ〜、寝起きが悪いから無理にでも起こすと腕をへし折られるぞ」
あの優しい零先輩に限ってそんな。
と思ったが、やけにわんこ先輩の目がマジすぎて言えなかった。
「うう、じゃあ俺のご飯はどうすればいいんですか？」
「俺様が知るかよ」
「ですよね」
救いは零先輩だけだったためショックが大きい。こんなことなら今日は母さんにお弁当作ってもらえば良かった。
でもいくら注意しようとも白米の上に桜でんぶでハート型を描いたりウィンナーをタコさんにしたりするんだもんあの人。新婚かよ。やめてほしい。
「おい。んな落ち込むなって。……チッ、仕方ねぇな。ちょっとそこで待ってろ」
「わんこ先輩……？」
面倒くさそうに言い残したわんこ先輩は、先程出てきたばかりの軽音部にまたまた戻っていった。
えっ……平気？腕折られない？関節が逆向きになって戻ってきたら泣くぞ？
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yukki(プロフ) - 続けてくださって嬉しい限りです！これからも応援しながら作者様の作品を読ませていただきます！！ (2020年1月11日 23時) (
レス) id: c7ca82405e (このIDを非表示/違反報告)
すみぃ(プロフ) - 続けて下さってほんとに嬉しいです！！pixivあんまり詳しくなくて作者様の作品見れるか不安なんですけど勉強します！！これからも影ながら応援しております！頑張ってください！ (2020年1月11日 19時) (レス) id: f77c46eafb (このIDを非表示/違反報告)
「なる。」(プロフ) - 作者様の書き方がとても好きですし、凄く読みやすいと感じています。なので、占いツクールでの活動を続けるという決断をなされた事が、凄く嬉しいです。最後になりましたが、更新、楽しみにしながら気長に待ってます。 (2020年1月11日 12時) (レス) id: 61cc988ea5 (このIDを非表示/違反報告)
「なる。」(プロフ) - こんにちは。突然ですが、コメント失礼します。占いツクールでの作品の書き方ですが、台本書きでは無い他の作者様も大勢いますし、現に私も台本書きはしていません。書き方は作者様の自由なので、台本書きでも、台本書きじゃなくても、どちらでもいいと思います。私は、 (2020年1月11日 12時) (レス) id: 61cc988ea5 (このIDを非表示/違反報告)
Tatutatu(プロフ) - この作品とても好きです！続ける決断をなさってくれてとても嬉しいです……！ (2020年1月11日 10時) (レス) id: b586c3b914 (このIDを非表示/違反報告)
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