連行*４ ページ6
「どこの学科？声楽科？それとも普通科？おまえ舞台映えしそうだし演劇科かな」
「ちょ、待って待って」
これはあくまでも。そう、あくまでも仮定の話だけど──先輩、俺のことを女の子だと思ってる！？
「あの先輩！」
「ん、どうした？」
どうした、じゃねぇんだわ。
「あー、えっと」
手っ取り早いのは「俺の性別理解してます？」と聞くことだ。が、しかし。俺の勘違いだったとしたら、それこそ沽券に関わる。最悪、あ、コイツ自分のこと女みたいだって思ってんのか、って笑いものにされる。
ストレートに聞くのは駄目だ！唸れ俺の思考回路！
なんて考えていると、ふっと1つの打開策が頭に浮かんできた。
「先輩。手貸してください」
「手？」
「はい、手です」
やる、やるぞ、俺はやる。
「こうか？」
恐る恐る、訝しみながらも手を差し出してくれた。
俺はその手をしっかりと両手で掴み──次の瞬間「ほいっ」それを自分の胸に押し当てた。
「っ！？え、はッ？ちょ、何してっ」
声を裏返らせる先輩には悪いけど。この手、意地でも離すものか。これこそ俺が編み出した必殺奥義『秘技☆貧相な胸で察してもらおう』だ。
ごめんな、空気読めの文化をdisって。考えた人天才！
さて御相手の反応は、と様子を伺えば。
「おまっ、おまえ、おまえっ」
首まで真っ赤にして、金魚みたいに口をパクパクさせていた。
……はっはーん。わかった、わかっちゃいましたよ。きっと俺のことを女の子だと勘違いしていて、俺の必殺奥義によりその自分の間違いに気がついて恥ずかしくなったんだな。うん、きっとそうに違いない。
女の子だと思われていたのは癪だけど。この際すぐにわかってもらえたのだから良しとし、
「ッ、おまえなぁ！『女子』がこんなことしちゃダメだろ！と、とにかく離せ！」
前言撤回。ぜんっぜん良くない。
俺の手を払った先輩が、まだ赤みの差した頬でぐちぐちと説教を垂れてくる。
「男はみんな狼なんだぞ！？一歩間違えたら大事件に」
「そう言われても、俺も狼側ですし」
「え？」
フリーズすることきっかり5秒。
「……お、おと、男？」
「なんならまた胸触ります？」
「ばっ…やめろ！」
そんなに焦ることないのに。所詮は男の胸だぞ。
むぅ、と見れば「わかった、わかったから！もういい！」と距離を取られてしまった。
「そうですか、ならいいですけど……。じゃあはい、この話はおわり！それじゃあ！」
居心地の悪さから早々に退散すると、後ろから「…嘘だろ…」と聞こえた気がした。
＿＿
バレッタ先輩…しばらく魂抜けた。某幼馴染におまえは男だよな？と詰め寄りドン引かれた。まーくん寝な
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苺バニラ(プロフ) - りなさん» ありがとうございます！そう言って頂けると、嬉しい限りです！更新が遅めになっていて申し訳ない気持ちで一杯ですが、これからも頑張ります！ (2019年8月20日 14時) (
レス) id: 563228d52f (このIDを非表示/違反報告)
りな - 凄く良かったです!!面白かったです!!更新無理をせず頑張ってください！応援します!! (2019年8月20日 10時) (レス) id: 55c1958e88 (このIDを非表示/違反報告)
苺バニラ(プロフ) - りさこさん» ありがとうございます(*´ω｀*)とっても嬉しいですし、励みになりました！りさこさんは優しい方ですね！今後も頑張ります!! (2019年7月29日 7時) (レス) id: 563228d52f (このIDを非表示/違反報告)
りさこ(プロフ) - 更新お疲れ様です！とにかく最高でした！！これからも応援してます！！ (2019年7月29日 0時) (レス) id: c7281289de (このIDを非表示/違反報告)
苺バニラ(プロフ) - 夜桜ナイフさん» ありがとうございます！時間が空き次第でよければ、拝見させてもらいますね！ (2019年7月14日 16時) (レス) id: 563228d52f (このIDを非表示/違反報告)
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