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変に近ぇと思ったら突然こういうことしてきやがる。
ニヒ、と悪戯な笑みを浮かべる馬鹿野郎のケツを思い切り蹴り上げた。
顔どころか全身が熱い。ムカつく。
普段から殴り合いして痛みに離れてるはずなのに大袈裟に痛がる花岡に思わず吹き出してしまった。
「フッ…、」
楓「笑うな!マジで痛てぇ!」
「いや、そんな痛くねぇって」
楓「痛てぇよ!ってか、オマエ笑ったら可愛いよな」
楓「反撃してー所だけど、そんな可愛い顔殴れねぇよ」
ケツを抑えながら、またニヒ、と笑みを浮かべた。
ホントそういうとこだよ。平気でそう言えてしまう奴だったな、テメェは。
うぜぇはずなのに素直に受け止めて、また顔が熱い。ムカつく。
「だから!…そういう事、言うんじゃねェよ」
楓「素直になれって。ま、徐々にな」
「徐々に素直になるってどういう事だよ」
楓「ハハッ、確かに。でも急に素直な零二は胃もたれするからさ」
「意味わかんねー」
楓「わかんなくねーよ?ツンツンしてる零二がたまーに見せる素直さ?いや、素直じゃねーけど、顔に出る素直さってゆーか………」
永遠に喋り続ける花岡の口を塞いだ。
自身の惚気を聞かされ続けてたまるものか。
楓「帰る」
「は?」
楓「帰るって」
「ちょ、え、」
あんなにニコニコしてたのに、突然真顔になって 帰る と言い出した花岡。
やらかしてしまったのだろうか。
待って、と腕を掴むと強く振りほどかれてしまった。何故だ。気に触ることをしてしまったのだろうか。
「ご、ごめ…」
楓「ごめんじゃねーよ。どうしてくれんの」
楓「お前がチューで口塞ぐから
おっきくなっちまった!!!!!」
「は?」
楓「元気になっちまった!!!!!」
「え、は?」
楓「オマエん家帰る!!!!!」
はよ乗れ、とチャリまで腕を引かれ無理やり乗せられた。
立ち漕ぎするほど全力で漕いで、いままでのロマンチックな海がまるで台無しだ。
そんな楓士雄だから好きなのかもしれない。
「俺ん家母ちゃん居る」
楓「はぁ!?馬鹿、早く言えや!」
「嘘だ」
楓「嘘かよ!!」
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KARIN(プロフ) - 更新ありがとうございます!凄くにやけてしまいましたww最後の零二と楓士雄の掛け合いが最高でした! また機会があればお願いします! (5月3日 8時) (レス) @page12 id: 04c1789ccc (このIDを非表示/違反報告)
KARIN(プロフ) - 有り難うございます!ツンデレ彼女の零二と映画のキャラそのままの楓士雄でお願いします。内容は 雲野様にお任せ致します!お願い致します (2023年4月24日 13時) (レス) id: a87d96d4f5 (このIDを非表示/違反報告)
雲野(プロフ) - リクエスト大歓迎です(ᐡ ̥_ ̫ _ ̥ᐡ) (2023年4月23日 20時) (レス) id: d77f598b75 (このIDを非表示/違反報告)
KARIN(プロフ) - 初めまして!初コメ失礼します!リクエストお願いしても良いでしょうか? (2023年4月18日 21時) (レス) @page8 id: a87d96d4f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雲野 | 作成日時:2023年4月2日 0時