妄想処理場 ｰ 高低 ｰ

ひとりじゃない ｰ 公平 × 亮 ｰ ページ1

公ちゃんと、仲直りできた。


1からでもいい。

天下井さんから公ちゃんとして、また。


今、公ちゃんと車に揺られてる。

ずっと窓見てるけど、隣に。




公「ニヤニヤしてんじゃねーよ、気色悪ぃ」


「……え？」


公「ん、」




コンコンと窓を指刺す公ちゃん。

指が刺した先には、反射した俺の顔。




「見てたんすか？」


公「ち、ちげーよ。…外見てぇのにずっと映るから、うぜーなって思ってただけだ。」


「ふふ、ふふへ、」


公「気持ち悪、つか笑ってんじゃねーよ。」




やばい、公ちゃんが可愛くみえてきた。

天下井さんのときは、カッコよかったのに。
公ちゃんのときはすごく可愛い。




公「なぁ、なんで俺なんだ」




公ちゃんが窓をあけて空気が流れる。

強い風なのに、公ちゃんは窓の向こうを眺めていた。


横を見つめていたいのに、風がそれを拒んだ。

仕方なく下を向く。


無防備な指先がこちらに向いていた。



何故そんなこと聞くんだろう。



咎められることを恐れて？

ただの疑問なのだろうか。

そもそもどういう意味なのか。


俺は分からなかった。




公「俺は、こんなのうのうと生きてていいのか？」


公「お前の近くに居て、いいのか？」




ぽつりぽつりと口からこぼれる言葉は、少し悲しい音がした。

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