甘い恋色。【文豪ストレイドッグス（短編集）】

やさしく、やさしく＿織田作之助 ページ13

いつもなら薄暗いはずの家の窓から，明かりが溢れている。


今日は先に帰ってるのかな？


そう思って家の扉を開ける。鼻孔をくすぐるスパイスの香り。


「A。遅かったな」「今日は織田作が早すぎたんだよー」


織田作＿織田作之助と私，Aは同棲している。


「…出来たぞ」


コトン，と置かれた咖喱のお皿。


織田作がひとつ溜め息をつく。


…何かあったのかな。


「…ねえ，織田作」「何だ？」


「最近，どう？」「……何も，ないが」


「………何か，特別な任務でも出た？」「……」


図星らしい。さらに追求してみる。


「…危険な任務？」「……」


織田作がだんまりを決め込む。


「………少し厄介なだけだ」


織田作が小さく言った。


私は知ってる。＿＿織田作は嘘が下手だ。


「無理しないでね」「ああ、A＿」


吐息が聞こえる距離。唇がそっと近づいて。


やさしく、やさしく、触れた。


「愛してる。今までも、これからもだ」


「…プロポーズみたい」「……＿っ」


柄にもなく織田作が耳まで赤くして顔を隠した。


「可愛い、織田作」


「莫迦、余り煽るな……。男に可愛いなんて言うものじゃない」


やさしい、やさしい織田作。今夜は狼になりそうです。





霜月白雨＠ゆゆとPG中！様リクエストです。遅くなってすみませんでしたぁぁっっ！

学校生活における正しい男女の関係について答えよ。＿フョードル・D→←謝罪 ＿l￣l●

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