【BL】兄の行き過ぎた愛を弟は受け止めきれるのか

兄愛３２ ページ33

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あのあと兄とは気まずいまんまで別れた。
まあ、一方的なんだけど。

風呂に入って、髪を乾かして、明日の天気を見て、そしてベッドに潜る。
今日は、なんだか不安定な一日だった。



「はー...和に文句言ってやんなきゃだ」



腕を目の上に乗せる。
そして今日一日を振り返る。



「アイス、俺美味しかったんだけどなあ」



呟けば、なんだか惜しく感じて。
別にあんな仲のいい兄弟でいたいワケじゃないけど、
あれくらいでいいと思う。



「...わかんないからもういーや。寝よ」



そう言って、静かにまぶたを閉じた。


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＿＿夢を見た。



「...ねえ、奏汰」

「ん？なに兄ちゃん」



中学の頃だろうか。



「奏汰は好きな人いないの？」

「いないかな。兄ちゃんは？」



アイスを食べながら話している俺たち。



「俺？誰だと思う？」

「んー...俺！」



ふざけていったんだよな。たしか。



「え...正解、よくわかったね」



なんつー懐かしい夢だ。

でもまさか今日と同じことを言っているなんて...。
あいつ、ほんと女子の見る目がないんだな。




＿＿目が覚めた頃には、思っていたことまでも忘れてしまっていた。


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