【BL】兄の行き過ぎた愛を弟は受け止めきれるのか

兄愛２６ ページ27

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「奏汰、久々のお兄ちゃんとのデートで興奮してるんじゃないのー？」

「はあ？違うし」

「それにしては、よく俺と話してくれるね？」



おもむろに立ち、俺の隣に座る兄。
ぎゅーっと抱きついてくる。苦しい。



「離せよー！」

「やだー！！せっかくデれてくれてるんだもん！離さないよ！」



またふざける。
いつの間にか、先程までのピリピリとした雰囲気は消えていた。
俺も聞きたいこと・言いたいことはまだあったが、この空気をなぜだか壊したくなくて。

まあ、いいか。
なんて考えてしまうのだった。



「奏汰、観覧車終わっちゃうよ」

「離れたらなんか買ってあげる」

「今すぐ離れまーす」



こいつ現金なやつだな？
と睨むが、当の本人は「やった！買ってもらえる♪」とハイテンション。



「ありがとうございましたー！またのお越しをお待ちしております！」



機械的な台詞を受け流し、兄とショップへと向かう。

がいつの間にか兄はいなくて、先にショップでものを選んでいるのだった。



「...お前こそハイテンションだろ」



結局ボールペンを買ってあげた。



「宝物にするねっ！」




...嬉しい、なんて絶対に言えない。

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