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第53話 ページ8

No side


高木と佐藤がフーッと息をつく。
すると、銃声と共にサブマシンガンの弾がヘリコプターのボディーに続けざまに着弾した。

驚いて下を見と、飛行船のスカイデッキの開いた展望窓からキャットBがサブマシンガンを撃っていた。


高「た、退避ーッ!」


高木が慌てて叫び、ヘリコプターはスピードを上げて飛行船から遠ざかっていった。
マシンガンから逃れ、後部席でハァーッと安堵の息をついた高木がハッとなる。


高「ところで、工藤くんって…」
佐「キッドだったの!?」


高木と佐藤は顔を見合わせた。



Aside___

ワイヤーを巻き上げて飛行船の屋根に辿り着いた私たちは、慎重に屋根を歩き、ハッチのある中程までやって来た。


快「そんじゃ、まあグッドラックってことで」
A「え、なんで?」
新「おめぇは行かねえのか?」


新一がたずねると快斗はフッと笑い、風を避けるために排気口の前に座った。


快「オレはここでしばらく様子見だ。宝石はリーダーの手に渡っちまったし」


「あ、そうだ」と快斗はスーツのポケットから何かを取り出し、「ほれ」と投げる真似をした。


新「お、おい!」


新一が慌てて近づいて受け取る。
それは一枚のシールだった。


新「ん、何だこれ?」
A「あ、もしかして指紋シール?」
快「さっすが〜、Aの言う通り指紋シールだ。次郎吉さんのな」


あとから聞いた話、
次郎吉さんが公園で体操をしていることを知った快斗は、小学生の男の子にサッカーボールを次郎吉の方へ転がすよう依頼。
計画通り次郎吉さんにサッカーボールを拾わせて指紋をゲットしたとか。


快「今回は指紋認証式のガラスケース、って読みはズバリ当たったんだが…もう用ねぇからおめぇにやるよ」


快斗はそう言うと頭の後ろで手を組み、排気口にもたれた。


快「にしても、お前の大事な彼女、気をつけてやった方がいいぜ」
新「え?」


天井のハッチに手をかけた新一が顔を上げた。


快「あの藤岡って男に両腕を掴まれてさ。けどすぐに飛び退いたし、咳やクシャミをしたわけじゃ___」
A「(…どうしよう)」

第54話 ※ここまで修正済(2024/02/06)→←第52話



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橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白かったです!もし続編があるのなら、続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2022年2月9日 21時) (レス) @page16 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:如月葵 | 作成日時:2020年5月12日 12時

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