第46話 ページ1
No side
警視庁の小田切から連絡を受けた大阪府警では、本部長の服部平蔵と刑事部長の遠山銀司郎が険しい顔で壁に貼られた日本地図を眺めていた。
遠「飛行船は今、三重県津市の上空を通過してる。このままやと、あと1時間ほどで大阪に着くやろ…」
遠山は地図上の大阪に目を移した。
遠「南港には、鈴木財閣の象徴であるベル・ツリータワーがある。今回の試験飛行の終着点や」
平蔵「そのタワーに飛行船ごと突っ込んで自爆…。
それが鈴木財開に恨みのある犯人グループ
が描いた絵っちゅうわけか?」
平蔵が尋ねると、遠山は「そらまだわからんが…」と首を横に振った。
遠「もしそんなことになったら……殺人バクテリアが大阪中に飛び散って、700万人以上の大阪府民の命が危険にさらされてまう」
平蔵「それだけは是が非でも止めなあかん。そやけど、どないせえちゅうんや……」
平蔵は苦渋の表情で考えた。
___
ベル・ツリータワーの屋上には、飛行船を一目見ようと多くの若者や子どもたちが集まっていた。
ガラスの柵の前に立っていた平次が腕時計を見ると
和「平次ー!」
和葉が手を上げてやってきた。
平「おう!遅いやないか」
和「ごめんごめん」
平「…誰や、この子?」
平次は和葉に手をつながれた利発そうな男の子を見た。
男の子が「こんにちは」と挨拶をする。
和「ああ、川口聡くん。親戚の子でな。春に横浜から奈良に越して来て、ちょうど家に遊びに来てたんで連れて来たんや。」
和「聡くん、平次に会いたい言うてたし、ほら平次、コナン君と仲ええから、子ども好きなんやろ?」
平「ああ、まあな…」
平次は苦笑いしながら頬を人差し指でかいて聡を見ると、聡はニッコリと微笑んだ。
聡「よろしくお願いします」
平「ああ、こっちこそよろしゅうな」
聡「あの、つかぬことをお伺いしますが___2人は恋人同士なんですか?」
平/和「え!?」
平次と和葉は同時に顔を真っ赤にした。
平「アホ!何でこんなヤツと恋人同士にならなあかんのや!」
和「何言うてんの!平次はただの幼馴染みたいなもんなんやから!」
2人が慌てて否定すると、聡は安心したように微笑んだ。
聡「それじゃあボクが和葉姉さんをお嫁さんにもらってもいいですか?」
平/和「え……」
聡の爆弾発言に思わず和葉と平次が顔を見合わせた。
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橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白かったです!もし続編があるのなら、続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2022年2月9日 21時) (レス) @page16 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:如月葵 | 作成日時:2020年5月12日 12時