検索窓
今日:22 hit、昨日:72 hit、合計:52,825 hit

第46話 ページ1

No side


警視庁の小田切から連絡を受けた大阪府警では、本部長の服部平蔵と刑事部長の遠山銀司郎が険しい顔で壁に貼られた日本地図を眺めていた。


遠「飛行船は今、三重県津市の上空を通過してる。このままやと、あと1時間ほどで大阪に着くやろ…」


遠山は地図上の大阪に目を移した。


遠「南港には、鈴木財閣の象徴であるベル・ツリータワーがある。今回の試験飛行の終着点や」
平蔵「そのタワーに飛行船ごと突っ込んで自爆…。
それが鈴木財開に恨みのある犯人グループ
が描いた絵っちゅうわけか?」


平蔵が尋ねると、遠山は「そらまだわからんが…」と首を横に振った。


遠「もしそんなことになったら……殺人バクテリアが大阪中に飛び散って、700万人以上の大阪府民の命が危険にさらされてまう」
平蔵「それだけは是が非でも止めなあかん。そやけど、どないせえちゅうんや……」


平蔵は苦渋の表情で考えた。



___



ベル・ツリータワーの屋上には、飛行船を一目見ようと多くの若者や子どもたちが集まっていた。
ガラスの柵の前に立っていた平次が腕時計を見ると


和「平次ー!」


和葉が手を上げてやってきた。


平「おう!遅いやないか」
和「ごめんごめん」
平「…誰や、この子?」


平次は和葉に手をつながれた利発そうな男の子を見た。
男の子が「こんにちは」と挨拶をする。


和「ああ、川口聡くん。親戚の子でな。春に横浜から奈良に越して来て、ちょうど家に遊びに来てたんで連れて来たんや。」

和「聡くん、平次に会いたい言うてたし、ほら平次、コナン君と仲ええから、子ども好きなんやろ?」
平「ああ、まあな…」


平次は苦笑いしながら頬を人差し指でかいて聡を見ると、聡はニッコリと微笑んだ。


聡「よろしくお願いします」
平「ああ、こっちこそよろしゅうな」
聡「あの、つかぬことをお伺いしますが___2人は恋人同士なんですか?」
平/和「え!?」


平次と和葉は同時に顔を真っ赤にした。


平「アホ!何でこんなヤツと恋人同士にならなあかんのや!」
和「何言うてんの!平次はただの幼馴染みたいなもんなんやから!」


2人が慌てて否定すると、聡は安心したように微笑んだ。


聡「それじゃあボクが和葉姉さんをお嫁さんにもらってもいいですか?」


平/和「え……」


聡の爆弾発言に思わず和葉と平次が顔を見合わせた。

第47話→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (86 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
407人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白かったです!もし続編があるのなら、続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2022年2月9日 21時) (レス) @page16 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:如月葵 | 作成日時:2020年5月12日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。