プレイリスト ページ9
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「寒くない？ブランケットあります」
「ありがとう。ちょっと寒い」
食べ終わって、いつの間にかお会計を済ませていたドンヒョクくんに成長と罪悪感を感じながらもお礼を言うと、
『じゃあこのあとちょっとドライブ行こ』って、ハートが３個くらいついてるんじゃないかってくらいの代償を求められた
今日は、まだ家には帰らないことになった
借りたブランケットからは柔軟剤と、ドンヒョクくんのつけてるまろやかな香水の混じった香りがする
『さて、どーしよっかなー』って、ハンドルに肘をついて辺りを見やるドンヒョクくん
顔はもちろん、ふとしたときの所作もサマになるんだよなあ、すごいな、この子。ほんとにわたしの知ってるあのドンヒョクくんか？
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慣れたように車を走らせると、何やらスマホをこちらに渡してくる
「はい、DJAのプレイリストお願いします」
「え！いいの？」
「ダウンロードしちゃってもいいですよん。Aさんの好きな歌知りたい」
「…あららあ、まあ」
ドンヒョクくん、あなた、飛ばし過ぎ
速度じゃなくて、なんだろう、ひさしぶりの再会からの距離感じゃないよね
好きなものを知りたいって、吸収しようとしてくれるのは
別にときめきがどうとかは置いておいて、普通にうれしい。
「…ドンヒョクくん、あのさ」
「うん？」
「そ、そんなに懐いてたっけ？昔から…」
「ええ〜？」
「いや、シウの誕生日の日に久しぶりに会って、
そこからすごい…連絡くれるし、なんか優しいし」
「…懐いてたっていうか、なんか、ほどけたというか？
なんつーかなあ、そうなると潜在意識的な話になってくるんですけど、大人になったら感じ方とか変わるっていうか」
言ってることはわかるようでよくわからない
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作者名：towa
| 作成日時：2024年2月8日 22時
