○ネットワーク ページ28
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そっかあ言っちゃダメなんだ
そんなに弟にバレる、まあ、バレるってほど後ろめたいことじゃないし、俺はむしろ堂々と言いたいけどなあ
午後の業務中、ふとそんなことを考える
あと結局、あの日はキスできなかったなってことも
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「ずいぶん眠そうだこと」
鼻と唇の間でペンを挟んでぼーっとデスクトップPCを睨んでいると横から現れたのは同期のジェミナ
いいよねお前はいつ見ても目くりくりで、俺眠そうってよく注意されるもん 理不尽だよなあ
「眠いっつーかさあ」
「まぁまぁ。まぁまぁまぁ」
続けようとすると、『ここじゃなんだから』と、やけにまぁまぁ言いながら手招きされ、廊下の隅へ
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「彼女できた？」
「うん」
「え、当たった」
俺とテキトーに会話しながら自販機で飲み物を買うと、クジに当たってもう一本のボーナスがついてきたらしい強運男
「あげる。お祝い。よかったね。おめでとう」
そう言うと、もはや斜め上なのかもわからないどこかを見ながら『ワ〜』と形だけの拍手をくれたジェミナ
「さんきゅ。俺今マジでハッピーなんだよね」
「へ〜珍しい。何さん？」
「…え？なんで？」
「言ってみ、知り合いだったら面白いかと思って」
「…Aさんだけど…」
「うん全然知らなかったね。とりあえずおめでとう。さ、戻ろうかね」
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この人こういうとこあるよな
なんで聞いたんだよってことを満足げに聞いて終わりにするようなことがある
そこが面白いとこでもあるんだけど
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作者名：towa
| 作成日時：2024年2月8日 22時
