○タイムリープ ページ24
.
.
「…マジでどうしたんすか…」
「なに？なんて言ったらよかったんだい」
「いや、またうまくかわされるんだろうなって思ってたから」
「…かわさないよ、もう」
.
.
ブランケットを頭から被るから横顔も見えなくなる
「えへへ、やった〜」
「うん、よかったね」
「いや他人事。自分が言ったのに」
「んはは」
「じゃあ俺もうちょい調子乗っていいですか？」
「どうぞ」
「そのまま俺のこと好きになってもらえませんか？」
あ、こっち見た
.
.
.
「冗談だと思ってますか」
「…い、いや……本気か？とは」
「あのね、俺、ずっと本気。仲良い友達の姉ちゃんに嘘つくわけないでしょ」
「それはそうか…」
「だから今の状況はひじょーーーーに、危ないですよ
見て、家の中、しかも暗いし、近いし」
ここはあえて俺がいつも通りおちゃらけた感じで行こう
そうすることで俺は自らあの頃のドンヒョクに戻ることができる
全く意識も、警戒もされてなかったあの頃みたいに
「…そっか、危ないのか」
なんでそんなかわいいこと言うんだ
いや待て、俺は都合よく解釈してるけどAさんは今どう思ってるかわかんないよな
「前髪、目に刺さらない？」
「今それ気になります？」
「いや、近いから…気になって」
「ほんとだ、近かった」
座り直して、少し距離を詰めてみる
脚が触れ合う距離になった
.
.
「…逃げて」
「なんで、逃げないよ」
「え、ちょっと待って、ほんとにわかんねえ、逃げないの？」
唇をムッと紡ぐAさん
今までだったらぱっと距離取るはずなのに
「…これ、俺、進んでいいのかな」
.
.
シウのあの言葉がシュンと頭を通過する
『姉ちゃんにヤなことしたら出禁』『泣かせたら出禁』
この距離に、俺が動こうとしてることははたしてAさんにとってヤなことにならないだろうか、泣かせることになったら、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 619人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：towa
| 作成日時：2024年2月8日 22時
