キャラメル ページ20
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20分ほど電車に乗って、約束の時間まであと3分
改札を出て、出口を右に進んで、ふと顔を上げたときにぱっと目を引く、顔が小さくて脚の長い、ふんわりしっとりとしたオーラを放ってる人
意外だ、早めに来るんだ、ドンヒョクくんって
「やほ、お待たせ」
「…ねえマジでデートしてくれるの？逃げない？」
「わたしのことなんだと思ってますか？」
「んはは、だって嬉しすぎて。来てくれてありがとうございます。……かわいい…」
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ドンヒョクくんの私服ってなんか、いいんだよな
適当にあるものを着てます、って顔してるのに、しっかり体や雰囲気に合う服を着てる
「…ど」
「ど？」
『ふふふ』って笑いながらイヤホンをケースにしまって、わたしが言おうとしてることを繰り返して、目を合わせてくれる
「ドンヒョクくん、も、かっこいいですよ」
「……はい。絶対思ってないですよね？」
「思ってるよ」
「じゃあ俺素直に喜んでいいのね？」
そう言いながら歩き出して、長い脚はわたしの歩幅に合わせてのんびり歩いてくれる
相変わらず会話のカジュアルミックスが上手いなあ
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「ドンヒョクくんとこからも近いの？ここ」
「はい。俺らわりと近所でしたね」
「就職してこっち来たの？大学のとき住んでたところから」
「そうなんです。そしたら近所にAさん住んでるって、ほんとラッキー」
休憩で入ったカフェ
両手で頬杖をついて、にーんまりと小さい口を横に広げて微笑むドンヒョクくん
「かわいい」
「…え、なんで今日いっぱい褒めてくれるんですか？
こわい。いや、嬉しいけど」
「失礼だな」
「あーあ、じゃあ前からそうやって褒めてほしかったなあ」
中身のない、あまったるいやり取り
ドンヒョクくんのペースというのか、なんというか、慣れないなあ
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作者名：towa
| 作成日時：2024年2月8日 22時
