記憶を消して ページ14
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食べる時にパンパンに詰まった片方のほっぺがむぎむぎ動くのがこれまたかわいい
だからこそ昔のちっちゃいかわいい、まだあどけないドンヒョクくんの姿がちらついて、ああこの子は弟のシウの友達なんだ、と、小さいままの記憶のままに見ようとしてしまう
そのせいか、爆弾が落とされたって、今みたいに甘い言葉を言われても、へんな違和感がありかわしてしまうのだ
｢…それはねえ、難しいんだよねえ｣
｢俺今23歳です。｣
右手では2本、左手では3本指を立てる
そういうところだと思うんだよね、かわいいけど
｢知ってるよ、シウと同い年｣
｢今はシウ関係ないです。ずるいです、そうやっていちいち弟出して、子供扱いすんの｣
｢…そっか、それはごめん｣
｢ドンヒョク、23歳、社会人、…じゃあこれが昔からの知り合いじゃなくて会社で出会ったとしましょう。どうですか？｣
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見る分にはすごく良いんだよな
ちょっとかわいい感じではあるけど、真顔でだまってたらクールな雰囲気を感じる時もある
喋っててもわりと大人びてるけど
考えたことなかったな、全く知らない状態出会ってたらなんて
｢良いと思う｣
｢うしゃ。じゃあどうです？俺とか」
｢チャラくてかわいいと思うよ｣
｢うわっ伝わらねえーーー｣
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シウは、ドンヒョクくんがわたしにこうして接してるって知ったらどう思うんだろう
友達が姉に対して、冗談だとしても近付いてたら
…あんまり気にしなそうだな、あの子は
なんて、目線は鉄板の向こうのドンヒョクくんのお皿に向けて考えてたら、袖が鉄板につきそうになって、慌てて手を伸ばして手首を引き上げる
驚いたような顔のドンヒョクくんがわたしを見る
｢服燃えちゃうよ｣
｢あ、ありがとう、ございます｣
｢ふう、あぶないあぶない｣
｢…ちょっと今…、キュンときちゃいました…｣
左胸を両手でおさえて、やけに神妙な顔を作ってる
そうだ、この子は冗談が得意な子
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作者名：towa
| 作成日時：2024年2月8日 22時
