【ヒロアカ】光速、遠回り【相澤消太】

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Prologue ページ1

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爆発、火事、破壊音･･････
不穏な音が響く街並みの上をヘリコプターが飛ぶ。

「こちら、xx市の繁華街です。ヒーローたちの戦闘はかなり長引いてる様子･･････あっ、アレは！！」

ヘリコプター故にカメラの映像がブレる。
揺れる映像でも認識できる1人の女性。

「フラッシュです！No.9ヒーロー、閃光ヒーローフラッシュが駆けつけた模様」

フラッシュをカメラがアップにした時、彼女は画角から消えた。

そして、＿＿＿一瞬にして全てが終わった。

爆発は止んだ。
拘束された敵が道の真ん中に現れる。
次の瞬間には火事も収まる。

ヒュッとフラッシュが空を飛ぶヘリコプターの横に現れた。

「こんばんは、お茶の間のみなさん！ご安心ください、もう敵は捕まえたので、事件は解決です！まだ建物の倒壊の危険があるので、帰宅の方はもう少しお待ちください」

フラッシュはカメラに向かって微笑むと地上へ戻った。
アナウンサーはあまりの速さに頭の整理が追いつかない。

「えーっと、以上！現場からお送りしました！」

アナウンサーが強引に締めようとした時、不意に地上が騒がしくなった。

どうやら拘束されてた敵が警察に引き渡された瞬間、警察官を殴り逃走を図ったようだ。

「待ちなさいっ！」

追うフラッシュ。

先回りしたフラッシュと敵が曲がり角の先に行く。
そこでカメラは死角に入り、様子がわからなくなった。

「･･････な、何？！」

「おい、フラッシュはどこだ？」

「消えた？！そんな馬鹿な！お前、彼女をどうした！」

ヒーローたちの焦ったような声が聞こえる。

『ハハハハ俺があのムカつくヒーローをこの世から抹消してやったんだぜ！！ザマァないぜ！！』

ハイになったような敵の声。
汚い笑い声が夜空に響いた。

＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿

それから４ヶ月。

彼女の消息はわかっておらず、フラッシュは殉職したと思うのが暗黙の了解になりつつあった。

「あー、しくった･･････」

･･････生きてるとは知らずに。