最弱＝最強【stpr】[2]

story72 ページ23

Aside




「ふぅ…よし、行ける」




一応、髪は結んだ。ポニーテール。動きやすいように。





大丈夫、大丈夫。





今はもう、弱虫じゃないから





「絶対に助ける…！」





ﾀﾞｯ




ﾀｯﾀｯﾀ




研究所には防犯カメラが付いている





それは侵入者をすぐに見つけ、排除するため。






それに引っ掛かったら終わりだと思わないと。





防犯カメラに少しでも映ったら、まだそこに囚われている実験動物の魔法使いが出てくる。





そうしたら勝てない。諦めるしかない。






ﾀｯﾀｯﾀ




山の方…研究所は山の中のある。




山の中は、戦うのにもメリット、デメリットがある。






メリットは木をうまく使えば防犯カメラに引っ掛かる可能性が低くなる。






戦う時もそれを活かせば上手く倒せるから。






でもそれはデメリットにもなって、木があるから自然系の魔法を扱う魔法使いがいるとしたらその人が有利になる。





木があることによって動きにくくもなる。





…それを上手く使う…大丈夫だよ。きっとできるから






ﾀｯﾀｯﾀﾀｯﾀｯﾀ




「……！！！」





着いた…




ｷﾞｭｯ(手を握る)





「ふぅぅ…はぁぁ…」




深呼吸。




咲人から゛あれの解放゛も教わった。





私にできることは沢山やってきた。





好きで強くなったわけじゃないこの魔法。






今は少し好きになれる。






だって、この魔法が゛誰かを助ける力になってくれるから゛。






「行くよ…！！」

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