ペンダントの魔法【stpr】［5］

episode14 ページ42

声…うそ、ただ心の中で思ってただけなのに








ジ「…え、ど、どういう…ことなん…？」






「…ぁ、いや…」








行きたくないのにはちゃんと理由あるのに







る「…うそ、ですよね？」






「……っ…」








…嘘じゃない。なにも、言えない








な「……Aちゃん…」









…あぁ、何やってんだろ。私…







行きたくないって、理由があるのに






それすらも話せないから。








ただ、目を泳がせて、喋らなくて








…ただの、最低なやつじゃん








さ「…ずっと、そうやって思ってたのかよ…」






「…！ち、違う…違います！」







さ「何が違うんだよっ！！！」






「…っ…」








目をかっと見開いて、大声で叫ぶさとみくん





怒ってる。…ううん、ただ怒ってるんじゃない





だって…周りにいるみんな、すごく悲しそうな顔をしてるから






それが、さとみくんは許せないんだろうなって。どこまでも優しい彼だから。






…そうやって悲しませるのも、怒鳴らせちゃってるのも私







莉「…おれたち、やっぱり足手纏いだった…っ？」







る「…Aちゃんより、弱いから。…男なのに守れなかったから…一緒に戦うの、嫌になったんですか…？」








…違う、違うよ、沢山守ってもらったよ。沢山助けてもらった





弱くなんかない、…凄く頼もしくて、いつも助けてくれる。だから、弱くない







こ「…ありえない、ありえないから！！」








「…！」







こ「そんなに勝手に動きたいなら、早く行けばいいじゃん！！！！」








「っ、ちがっ…勝手に動きたいわけじゃない！！」






ちがうの、本当に…違うの






こ「じゃ、じゃあ、なんなのさっ…一緒に行きたくないって！！」







「…っ…それはっ…」








莉「ころちゃんっ」







こ「今までの言葉、全部嘘だったのっ！？」









ちがうっ！！










「っそんな訳ないじゃないですかっ！！！」







こ「…っ！ぁ…」







だめだよ、止まれ。私








「何も知らないくせに…っ…勝手なこと言わないでっ！！」








莉「…ぁ…A、…ちゃ…っ」







「…！！！」







やってしまった








あぁ…馬鹿だ。







何も知らないくせにって、…何も言ってないんだから、わからなくて当然なのに







…ほんっと、最低だなぁ…っ、私…

episode15→←episode13

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す