［完結済］學幽譚【wrwrd！】【zm】 (ページ4)

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4話ページ4

Aside

もうどうすることもできず、最初に出た教室の目の前の教室の引き戸のところまで戻ってきた。

zm「覚悟は、ええか」

引き戸に手を掛けるゾムがそういう

「…大丈夫」

僕がそう言うとゾムは引き戸を開ける。

その部屋には、蝋燭が円になって並べられていて、その中心にはショートヘアの女の霊がいた。

そう。女の霊が居たのだ。

「…ヒェ…」

情けなく声が出てしまった。

zm「まじかよ…」

とゾムもそうぼやく、大丈夫か？と僕のことを心配しながら、進むかと提案してくる。

ゾムと一緒に一歩づつ進んでいくが、先程の長髪の女の霊とは違い、消える気配はなかった。

少し身構えながらも、彼女の目の前に立つと、僕と目を合わせる。

霊というものはおどろおどろしく描かれていることが多くあるが、彼女は違う。

確かに半透明で後ろにある壁が見えるが、普通の人間のようだった。

透明じゃなかったら間違えられるだろう。見える人には。

「ここになんの用でしょう？…」

僕を見つめていた彼女は口を開いた。

「…喋った…」

僕がそう呟くと

zm「…何言ってんの？」

と不思議そうに僕を見てくる。
どうやらゾムには聞こえてないみたいだ。

「…貴方は誰？」

不思議そうに見てくるゾムを余所に彼女に話しかける
俺だけ置いてきぼりかよ…と不貞腐れしてるから後で撫でておこう。

「私？私の名前はもう忘れてしまいました…」

そして彼女は話を続ける

「どうやらあなた達はここに迷い込んでしまったようだけれど、ここから出る手段なんて、残念ながら無いかもしれません」

そんな衝撃的な言葉を聞いて、少し絶望した。
僕はゾムをとんでもない事に巻き込んでしまったのだと。

「もし、出られるとすれば、あなた達を連れてきま人にお願いをするといいかもしれません

…もし詳しいことを知りたければ、これを持ってきてくれますか。

そこに書かれた物を持ってくることが出来たら、私が知っていることを教えてあげます。

あと、あなたのお友達には私の声が聞こえてないみたい…」

そう言って彼女に渡されたのはメモだった。

その様子を見ていたゾムは

zm「…なんの話ししてたんだよ」

と拗ねながら聞いてくる。

だから出れるかもしれない手段と、持ってきて欲しいものを頼まれたことを伝えた。

あと名前が分からないことも。

zm「ほーん、んで、メモにはなんて書いてあるん？」

ゾムと一緒にメモを見てみると、謎解きみたいになっていた。