［完結済］學幽譚【wrwrd！】【zm】 (ページ16)

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16話ページ16

ゾムside

「そこまでよ！！」

あの女の声が聞こえた。

そう思ったら、一気に景色が一変して、長い一本道になった。

「え、何」

困惑しているA、さっきまでショートヘアの子と話していた内容を聞くと

名前を思い出すだけだとのこと、彼女は思い出した、あとは俺が話した方。

とりあえず、この道を進むしかない、そう思い、Aの手を強く握りしめ

zm「俺がいるから、大丈夫だ」

そう言って、安心させようとした。

「…うん。大丈夫、ゾムがいるし」

そう言って優しく微笑む。

俺たちは進んだ、その途中で、Aがあることを呟いた。

「…あのさ、黒霧様って…なんか、聞いたことない？」

そういうもんだから俺は理解が出来なかった。

zm「…今日初めて聞いただろ？」

俺がそう言うと

「そうなんだけどさ…なんだか…うーん」

と悩みこんでしまった。

黒霧様に何かあるのか？

そして曲がり角。
勇気をだして曲がってみると、あの女がいた。

その部屋みたいな空間に入ると、俺らの体は動かなくなった。

金縛りというものだろうか。

記憶を見ていた時と同じ状況だった。

「楽しいお話の邪魔しちゃったわね」

その女はそういった。

zm「…A、声聞こえるか」

俺がそう問うと、必死の思いで首を横に振っていた。

てことは、俺にしか聞こえないってことか。

「でも、あなた達を返すわけにはいかないわ」

いやいや、お前の意思とか関係ねぇから！
俺ら普通に帰りたいから！

「あの女が何を思い出したのか知らないけど、私の大切な場所を失わせたりなんかしない！」

向こうの方は、俺らに協力的なのになんでこっちは非協力的なんだよ！！

少し苛立ちを感じながら、女の話を聞く

「あなた達の気が変わるまで、ここに一緒に過ごしましょう？」

過ごせねぇから！

zm「俺らにだって、大切な友達がいるんだよ！」

苛立ちのあまり、声に出して言った。

でもその女は動揺もせず

「それでも、ここには怒る人もいじめる人も居ないんだから!!」

あぁ、そうか、こいつと、向こうの方は親友で、どっちもいじめに苦しんでたんだ。

レイナが先に、耐えられなくなって、死んでしまい、それに絶望して追うように死んでしまったユウコ。

それがこの二人なんだ。

だから、この世界は、二人が望んだ世界、でもレイナは違和感を感じた、だから俺らを返そうと協力してくれてる。

「…さぁ、私の望む答えを聞かせて貰おうかしら？」

そして微かに声が聞こえたが、俺は聞き取れなかった。