23 《 g 》 ページ26
『…逃げてみせる』
俺はフジくんとレトさんの手を掴んで、走り出した。
「あはは。無駄だよ」
目の前には化け物の群れがある。
――振り切れるか？
俺はバッグを漁って、あるものを取り出し
前方に投げつけた。
音を立てて瓶が割れ、中身が飛び散る。
「なんやあれ！化け物が溶けてる！！」
「まさか、塩酸…！？」
『こういうゲームの必須アイテムでしょ！ほら、走るよ！！』
塩酸に苦しむ化け物を尻目に、俺たちはその部屋を後にした。
…………
少し走ると、大きな部屋に出た。
まるで教会のような雰囲気の部屋だ。
「つ、かれた！休憩…」
レトさんが椅子に腰を下ろす。フジくんもその隣に座った。
「……女神像、じゃん！！」
しかし、フジくんはすぐに立ち上がって机に駆け寄った。
俺も後を追う。
『お、ほんとだ』
「ラッキーだったね」
フジくんがその像を手に取った。
よくあるような女神を象られた像。30センチくらいの大きさで、思っていたより小さい。
「……あれ、なんかタプタプいってる」
フジくんが像を耳元に当てる。
…確かに耳をすませば、聞こえないこともない。
水ではない液体が、中に入ってるみたいだ。
「……割ってみる？」
「何バカなこと言ってんの。壊れちゃったら意味ないんじゃない？」
『………あ』
俺は扉の向こうに目を向けたとき、思わず声を出してしまった。
小さな女の子がこっちを覗いていたのだ。
女の子は俺に気がつくと、廊下の方に走っていく。
『待って！！』
「あ！！ガッチさん！？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 153人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Liy(プロフ) - 餡子猫*秋。さん» うふふふふ…アイスバースですよ！応援してくれるだなんてすごく嬉しい…！多分この作品が完結してからになっちゃうと思いますが、気長に待っていてください！！笑笑 (2017年8月19日 8時) (
レス) id: 36c432399e (このIDを非表示/違反報告)
餡子猫*秋。(プロフ) - ちょっと作者さん…。アイスバースですって？私、次新しいお話見に行くしかないじゃないですか!!← てことでこっちも応援してるけどその新しいのも応援しにいきます() (2017年8月19日 2時) (レス) id: b18668d941 (このIDを非表示/違反報告)
Liy(プロフ) - ひよさん» コメントありがとうございます！！そう言って頂けてすごく嬉しい…！！頑張ります！ (2017年8月18日 18時) (レス) id: 36c432399e (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - 初コメ失礼します！めっちゃ面白いですね！凄く続きがきになります！更新楽しみにしてます！ (2017年8月18日 5時) (レス) id: ecd9303056 (このIDを非表示/違反報告)
Liy(プロフ) - 秋日狂乱@ 絵 筆さん» うわぁぁぁありがとうございますぅぅぅぅ(うっしー風)笑笑すっごい嬉しいです！！とりあえず私も頑張っていきます() (2017年8月17日 22時) (レス) id: 36c432399e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Liy | 作成日時：2017年8月6日 11時
