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25話 ページ27

私は走っていた。今井さん達との登校の待ち合わせ時間までギリギリになってしまったからだ。

やばい!ギリギリだ!

待ち合わせ場所に着いた時には息がかなり上がっていた。

「お、おはようございます…!」

「おはようございますAさん。息、大丈夫ですか?」

谷川さんは心配そうに私を見る。

「だ、大丈夫です…」

息を整え、辺りを見渡すと今井さんが背を向けて端っこの方で何かブツブツと言っている事に気づく。

何してるんだろう?スピーチの練習とかかな?

「谷川さん、あれ何してるんですか?」

「あー、気にしないでください。今井さーん!Aさん来ましたよ!」

谷川さんがそう言うと今井さんは慌ててこちらにやって来た。

「おはようございますAさん!さぁ、行きましょう!」

何故だが分からないが張り切っているように見える。そんな今井さんに続いて私と谷川さんは学校へと歩き始めた。

「いやー、今日もいい天気ですね」

「そうですね」

最近の今井さん天気の話とかばっかりなんだよね。あと、妙に張り切ったりそわそわしたりもするし…。もしかして、私といても楽しくないのかなぁ。

「ところでAさん!だ、大事なお話が…!」

今井さんは突然そう言って立ち止まった。

「大事な話…?何ですか?」

私は何かあったかなと思いながらも今井さんの隣で立ち止まる。

「あの…俺……」

今井さんは何故かそこから先をなかなか言おうとしない。

何か悩みとか話しにくい事なのかな?

「あの…、話しにくいならまた今度でもいいんですよ?」

「いや!違うんです!…あの、す、す…」

「す?」

「すき…すき焼き好きですか?」

今井さんがそう言うと何故か谷川さんは呆れたような目で今井さんを見ていた。

「え、好きですよ」

「そうでしたか!いやー、よかったです」

「でもなんでいきなりすき焼きの話なんです?」

「いや、ちょっと今すき焼きにハマってて」

「あー、なるほど〜」

その後私達は何故かすき焼きの話で盛り上がりながら歩いた。そして今井さん達と話しているとあっという間に分かれ道まで来ていた。

「もう着いちゃいましたね。…今日は放課後遊べますか?」

「今日は俺、補習…いや、用事が…。すいません!Aさん!」

今井さんはとても申し訳なさそうな顔で謝ってきた。

「いやいや、気にしないでください。また今度遊びましょう?じゃあ、私こっちなので」

私は名残惜しさを感じつつ、二人と別れ学校へと向かった。

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リリィ(プロフ) - 受験生さん» 感想ありがとうございます!嬉しいです(●´▽`●) (2019年1月4日 0時) (レス) id: ef18e6cd08 (このIDを非表示/違反報告)
受験生 - 墨汁wさすが三橋ですね。この小説大好きなので、更新頑張ってください。 (2019年1月3日 23時) (レス) id: f6013c941d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リリィ | 作成日時:2018年12月12日 2時

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