青の少年: 後編 (ページ25)

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プロローグページ25

暗い廊下に月の光が所々溢れている。
中世ヨーロッパを彷彿とさせるろうそくが赤い炎をチラチラと燃やす。
真夜中、狼も眠るような夜更け。
月明かりを頼りに長い廊下をゆっくりと歩いていく。

がたり

そんな物音が聞こえた。
音がした方へと顔を向ける。
ちょうど廊下の曲がり角のようだ。
あっちには確かーーー....

「教員室...」

教員が暮らしている部屋があったはず。
なるべく足音を立てないように、一歩をゆっくりと踏み出す。
曲がり角を超えると月明かりはもう入ってこない。
ロウソクの炎が不気味に光る。

教員が暮らす部屋は3つほどあった。
そのうちのどれだったか...。流石にそればかりは分からない。

ジッと部屋を睨んで見ても分かるはずはないだろう。
またにしようー....諦めて来た道を戻ろうとしたときだ。

がた

わずかな音だが確かにした。
今のは...
(中央の部屋だった？)
疑心暗鬼に部屋に近づく。
木製のドアに耳を傾けたが音は何も聞こえなかった。

しょうがない、と再び思ったが今度は諦めたわけではない。

鉄製のドアノブに手をかける。
ひんやりと冷たい感触が手に広がる。
ゆっくりとドアノブを押した。わずかな隙間を作るためだ。

そしてそのわずかな隙間から中を覗き込む....。