ヤンデレさんに抵抗しよう！短編集【^ら^】【ncj】【WT】

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ふと入店のチャイムが鳴った。

ぼーっとしながら扉を見ると、




｢えっ…｣





今の今まで考えていた彼女が居た。





しかも私服。パーカーにズボン。いつもスカートだから新鮮。小さめのショルダーバッグ。





今日は塾ないはずなのに…どうしたんだろう？





｢いらっしゃいませ｣を言うのも忘れ、思わず見入ってしまう。彼女は少し俯いたまま直接レジに向かってきた。振込かなにかだろうか？


目の前に立つ彼女は、何故か顔がほんのり赤い。｢どうしましたか？｣と聞くと、ビクッとしたあとにずい、と小さな袋を突き出してきた。





｢あの…お誕生日、おめでとうございます｣




｢…え？｣






訳が分からずに突っ立っていると、彼女は早口でまくし立てる。




｢あのっ、ずっと見てて、今日お誕生日だから…
えと、いつもは塾なんですけど、どうしても今日渡したくてっ、だから、あの、ええと…｣



目を忙しなく動かしながら喋る彼女。





｢もしかして…俺にプレゼントを渡すためだけに、電車に乗って？｣



問いかけると、｢…はい……｣と小さな返事が返ってきた。




どうしよう…




｢どうしよう…嬉しい…！｣



思わず呟くと、彼女はやっと顔を上げた。



｢あ、や、俺もずっと、君のこと見てたから、嬉しいなって…｣




言い訳をしつつプレゼントを受け取る。


彼女はすごく嬉しそうに笑ったあと、｢それじゃあ、｣と言って帰って行った。




包みを開けてみると、ネックレスが入っていた。

シンプルなシルバーのネックレス。男の俺でもつけやすいデザインだ。

｢センスまでいいのか…｣


俺はウキウキしながらさっそくそのネックレスをつける。そしてふと気づいた。





(どうして、俺が今日誕生日って分かったんだろう…)

＊裏話→←ぺいんと/???

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