【イナＧＯ　南倉】　君と最期の5日間は大切な宝物です。 (ページ7)

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ずっと同じ所に立っていたのに。ページ7

速水っ、本当に大丈夫かっ！？
おーい速水ーっ返事してー？
お前凄い呑気だな・・・・・・・・・。
ん？呑気って訳でも無いと思うけどな・・・。
今の話し方の何処が呑気じゃ無いんだよッ！

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

速水・・・返事して？
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
浜野君―――――――
『速水っ！！』
速水がやっと口を開いた。
でも次の瞬間速水の口から出た言葉は――――――――――

『浜野君。如何して君は何時も前を進むんですか・・・・？』

ふぇ？前？
突然速水の口から出た言葉に驚く浜野。
前って・・・どう言う事？ポジションの事？
違います。
じゃ、じゃぁ・・・どう言う事？
・・・・・実力です。
小学校6年の半ば辺りまでは全然同じだった気がするんです。
でも後半辺りから浜野君はどんどん前に進むんです。
僕も頑張って浜野君に追いつこうと、毎日毎日頑張ったんです。
それなのに、浜野君は僕のずっと前を進んで行く。
何でですか？付いて行こうとすれば浜野君は離れて行く。
僕の実力はそれ位。そんな事は分かっていますけど―――――――――

ずっと俯き、暗い言葉を並べる速水。

なんて、今言っても駄目ですよね。
御免なさい。倉間君、浜野君。忘れて下さい・・・・・。
速水・・・。俺に話しても何もならないと思うけど話は聞くからな？
俺何か速水に悪い事した？
いや、違うんですっ！浜野君は全く悪く無いんです！！
え、あ、そうなんだ・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

俺達3人の間に変な沈黙が流れる

皆さん。結果を発表するのでエントランスに集まって下さい。

先生の声。
決まっちゃったんだ・・・・・
浜野君はもう確定じゃないですか？
そうだな・・・あの人の中で目立ってたし・・・・。
でも俺受かっても2人が受からなかったら入部したくない。
はぁ！？
何言ってるんですか浜野君！？
俺は３人でサッカーしたいの！１人じゃ嫌なんだよ！！
・・・・・・・・そんなに１人が嫌なのか浜野は・・・。
１人が嫌って訳じゃ無いんだよね・・・。
ただ、喜びは皆で分かち合いたいって言うか・・・・。
まぁ、とりあえずそんな所なんだよ！
ふうん・・・・。

えーっと・・・其処の３人ー！！
速くエントランスに行こー！

は、はい！！

俺達は青山君に呼ばれ、
急ぎ足でエントランスに向かった。