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A「タクト、大丈夫?」
みんなと別れ、私はタクトを追いかけた。
タクト「何が?」
A「…ううん。」
タクトは弱みを見せるようなことはしないと思うから、私はそれ以上何も聞かなかった。
A「ねぇ。」
タクト「ん?」
A「タクト、バスケ教えてよ。」
私が言うとタクトは目を見開いてから、イラッとした表情を見せた。
タクト「お前、…何言ってんの?」
声がいつもより低くなってる…怒りの矛先が私に向いてしまいそうな勢い。
A「夏樹にね、勝ってみたい。」
だけど怯まずに、まっすぐタクトの目を見た。
タクト「は?」
A「いや、ほらー…。私ってさ、勉強も運動も苦手じゃん。」
タクト「まぁ…。」
…そこは否定してよ。
せめて勉強だけでもさ。
A「夏樹、何でも出来るから。…勝負したくなっちゃった。」
タクト「バカだろ、それでバスケ選ぶなっつーの。しかも、いちゃいちゃしたいだけだろ。」
A「ちょっ、何でわかっちゃうのよ!」
若干引き気味だけど、タクトが笑ってくれたから良しとするか。
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作者名:莉奈 | 作成日時:2015年3月10日 15時