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「ユウ〜! こいつさっきからオレ様を怪しい目で見てくるんだゾ!?」



『猫ちゃんお名前は?』



「オレ様は猫じゃねえ! 魔物のグリム様だっ!」



『グリム…っ! カッコいい名前だね。グリム、抱っこしてもいい?』



「嫌なんだぞ!」



『こら、ヒロイン2ちゃんが抱っこしたがってるんだから抱っこされなよ』



「ふなっ!?」








Aはベンチの上に2本足で立つグリムの首を掴んで持ち上げると、ヒロイン2に渡す。
グリムを渡されたヒロイン2はキラキラと目を輝かせながら思いきり抱きしめた。








『ふ…わふわっ……! 気持ちいいっ』



「ふぎゃー! スリスリすんじゃねえんだゾ!! おい、子分助けろっ」



「可愛い女の子にスリスリしてもらえて良かったね」



『抱っこくらいさせてあげたらいいじゃん、減るもんじゃないし』



「オレ様の中の何かが減るんだゾ!」



『幸せ〜……』








グリムの中の何かが減っているようだが、ヒロイン2は気にすることなくグリムのお腹に顔を埋めていた。

ヒロイン2が幸せそうな顔をしてグリムを抱きしめている間に、Aはユウと様々な話をしていた。
彼は異世界からやってきたそうで、元の世界に戻る手がかりが見つかる日までオンボロ寮、という場所を提供する代わりに学園の雑用を任されているという。








『異世界かあ……いいね、ロマンだね!』



「Aちゃん、信じてくれるの?」



『ユウくんがそう言うんだから嘘だなんて思わないよ。私に手伝えることがあったらいつでも言ってね、力になるよ!』



「Aちゃん……ありがとう」



『うんっ』



『はあ、幸せだった……』








自分の嘘のような話を疑うことなく、信じてくれたAにユウが思わず目を潤ませていると、グリムを堪能したヒロイン2がようやくグリムのお腹から顔を離した。






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ここ(プロフ) - 蘭さん» 蘭さんコメントありがとうございます!お友達との作品を面白いと言っていただけてとても嬉しいですっ^ ^これからも楽しんでいただけるように頑張ります(*^_^*) (2021年7月8日 8時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - やっぱり面白い!素敵な作品をありがとうございます!!他の作品と一緒に頑張ってくださいね! (2021年7月8日 0時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ここ | 作成日時:2021年7月6日 14時

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