Lilアソート(バレンタイン短編) (ページ5)

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そう思ったのは
とあだけじゃなかったようで

「神田さんて笑うんやな」

「結構美人よな…」

男子たちは彼女の笑顔について

「公開告白とかやばくない？」

「しかも、とあくんて。
ハードル高」

女子たちは告白したことについて

チャイムが鳴るまで話題はつきなかった。

とあの鞄の1番上には
彼女からのチョコレート。

手作りのようで、シンプルなラッピングがされていた。

勝手なイメージで申し訳ないが
神田さんがお菓子を作るイメージがなかったから

どんな思いで作ってくれたんやろう

って気になって仕方なくなって
頭の中が彼女で埋め尽くされていた。

放課後になり
鞄を手に、廊下に出ると

「あ、神田さん」

とあの教室の前の壁にもたれている神田さんの姿があった。

『嶋崎くん。一緒に帰ろ』

「へ？あ、うん」

またまた唐突なお誘いに
なんとなく頷いてしまい彼女と歩く帰り道。

…誘われた割に沈黙が続いて
どうしようかなあ、何か話題はないかなあ
と困っていると

彼女は急に口を開いて、話し始めた。

『なんで、告白してきたんやろー？
とか思ってるやんね？』