Lilアソート(バレンタイン短編) (ページ1)

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GREEN×初恋ページ1

中学3年生。

受験に追われる僕たち。

そんな中、浮かれモードなのは
仕方がないのかもしれない。

「お前らーチョコ持ってきてへんやろな？
持ってきてたら没収やからな！」

「室先生、モテへんからって
そんなかっかせんでも」

「アホか！校則や！」

お菓子も携帯も持ってきたあかん校則の中、
コソコソと渡し合う姿がチラホラ見られるけど

僕にはそんなチャンスは巡ってこうへんみたいや。

「Aは持ってきてへんの？」

『持ってきてへんよーほら、空っぽー』

「チョコどころかなーんにも入ってないやん」

彼女と友だちとの会話を盗み聞きした僕は
はぁ、とため息をついた。

「るーく望みなくなったな、どんまい」

同じように会話を聞いていた友人が
僕の肩をたたいて笑いながら励ます。

僕の初恋の人、Aちゃんは
恋愛の噂を聞いたことがない。

まだそんなんに興味がないんかなあ…。

かくいう僕も、彼女が初恋の相手。

彼女が入学してすぐ、
筆箱を忘れて慌てる僕に気付いて

色々とかしてくれたのがきっかけで
話すようになって段々彼女に惹かれていった。

けど、まあ異性としてはみられてないんやろね…。