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やっとの思いで到着した廃工場は名前の通り荒廃しており、至る所に低級呪霊の気配がする。
そんな私も負けず劣らず低級術師だが。
出来れば三級か二級くらいまでが良いけど、それじゃあ今回の訓練の意味が無い。
勝てる範囲でなるべく上の呪霊を相手にしよう。
それでもし死にそうだったら、気まずさとか全部無視してすぐに先輩を頼ろう。
授業の一環とはいえこれも任務。
勝手な自己判断は命取りだ。
車を降りる前にもう一度呪具の確認をしている私に対し、流石は一級術師というか、隣に座っていた五条先輩は余裕な表情で車を降りていく。
私も慌ててその背中を追うように車を降りる。
背後では補助監督さんが「ご武運を」と言い、建物全体を覆う帳を下ろし始めていた。
「……」
「……」
……き、気まずい。
相変わらず無言で歩みを進める先輩の少し後ろを取り、必死にその足並みについていく。
待ってほしいとは思っていないけど、こうも早歩きをされると少し追いつくのが大変だ。
先輩、やっぱり怒ってるのだろうか。
消えた筈の不安を抱いて歩きながら、敢えて先輩がスルーしてくれている呪霊を呪具で祓って、腕を慣らしていく。
先輩からしたらこんな低級呪霊なんて一秒もいらないんだろうな。
そりゃそうだ。一級だもの。
すると突然、自分で自分の傷を抉って悲しくなる私の前で、ずっと止まることなく足を進めていた先輩がピタリとその歩みを止めた。
思わず大きな背中にぶつかりそうになって急ブレーキをかける。
危ない。もう少しで衝突するところだった。
「あの、先輩。何かありまし＿＿＿」
「ヴｫｶﾞアぁアアｧｱッッ！！！」
ありましたか、と聞こうとした私の声を遮るように、突然人のものとは思えない呻き声が辺りに轟く。
咄嗟に呪具である太刀を構えた私とは対照的に、目の前の先輩はダルそうに件の呪霊を見上げていた。
すごい、一級術師になるとこんなにも余裕があるんだ。
「……お前はそこで待機。一歩でも近づいたら殺すから」
「えっ」
「あ？」
「は、はい！」
こんな状況で不謹慎かもしれないが、始めて先輩の方から話しかけてくれた驚きで一瞬反応が遅れてしまった。
慌てたように首を縦に振って、呪霊から一歩、二歩と距離を取る。
確かに、弱い私が下手に動き回ったらそれこそ先輩の邪魔になるだろう。
この場は素直に先輩に任せよう。
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縁儺 - (夏油目線です)悟、流石に夢主に彼氏はないだろう 悟「うっさい！」はいはいそれは誠にすみませんでした五条悟様☆w 悟「ﾁｯ」 (2022年4月28日 18時) (
レス) @page38 id: a1a94a6f52 (このIDを非表示/違反報告)
薄味(プロフ) - Hrmna_119さん» コメントありがとうございます！続きも頑張ります！ (2022年2月13日 11時) (レス) id: aad7259adc (このIDを非表示/違反報告)
Hrmna_119(プロフ) - とっても楽しそうで面白いです！（？）続き待ってま〜す！ (2022年2月11日 23時) (レス) @page28 id: 4e57ef443a (このIDを非表示/違反報告)
薄味(プロフ) - 石川祐希は神☆さん» コメントありがとうございます！キャラ同士のやりとりは私もノリノリで書かせていただいてます（笑）更新頑張ります！ (2022年2月9日 23時) (レス) id: aad7259adc (このIDを非表示/違反報告)
石川祐希は神☆ - コメント失礼します。めっちゃ面白いです！！この話！キャラ同士のやりとりとか…笑 更新頑張ってください! (2022年2月9日 7時) (レス) @page27 id: e905b060a1 (このIDを非表示/違反報告)
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