検索窓
今日:10 hit、昨日:34 hit、合計:185,975 hit

52.*PTSD(BLACK,BLUE) ページ6

☆リクエストより

main 黒
sub 青

リアル設定

•*¨*•.¸¸☆*・゚•*¨*•.¸¸☆*・゚

黒side

6人いる。

ジェシー、京本、高地、慎太郎、樹、俺。

グループになって、はや5年。なんなら、もうすぐ「6」周年。

当たり前のように、「僕たちは、6人グループです。6つの音色、6つの原石という意味もありまして」って自己紹介を毎回。

言い方は悪いけど、しつこいくらいに6に縁があるグループで。それを俺たちは大切にしてきた。

心のどこかで、確かに言えることではないのに、「6人が欠けることはない」そう思っていたんだろう。

あの日。

イヤホン越しに、あいつが呻く。
動きたいけど、どうしたらいいか分からなくて。

その間にも、ガラスが割れる音。
そして、振り上げられるパイプ椅子。


振り下ろされた先にいるであろう、大切な絶対に俺の人生から外せないあいつがいる。

視覚から、聴覚から...
鮮明すぎるほどの情景が流れこんできて。


俺の勝手な思い込みが壊されていく数分だった。


目の前で、「6」人が5人になる瞬間が見えた気がしたんだ。


樹「ぉーい...おいって!!北斗?」

肩をぽんっと叩かれて、ハッとした。
呻いていたはずの樹が、大きな口を広げてニカッと笑っている。

樹「どうしたんだよ笑、もしかして、ビビっちゃった!?」

その通りだよ。

そういえばいいのに、俺の面倒くささが邪魔をして出てきた言葉は全く違うものだった。

北「や、まさかぁ..やってんなって思ってたよ!あそこはさ、もっとこう..なんて言うかな」

樹「うわ、出たよっ...ねぇえ、みんなあぁ、北斗が俺に演技指導してくんだけどっ」

ジェ「えぇ!?樹、なかなかの名演だったよ」

樹「ちょっと待って!?ジェシー、名演なんて知ってんだ?..んはっ!!」

ジェ「知ってるしぃ、そんくらい俺だって」

わいわい言い合うジェシーと樹。その周りでも、高地や京本、慎太郎も笑顔でふざけあっている。

俺だけなの?


樹を誤魔化せたのはいいものの、自分のことは誤魔化せなくて。


ザワザワとする心を、押し込めることはできなかった。



気を抜けば、さっきの呻き声が俺の耳の中で反響しているような気がして、ぶんぶんと頭を振ってどこかに吹き飛ばそうとした。

こういう日は、ゆっくりするのが一番いい。

風呂にのんびり使って、辛いものでも食べちゃおう。それで、早めにベッドに入ってぐっすり...

完璧だ。

今日のことをなかったことにできそうな一日のプランを、頭の中で思い浮かべた。

52.2→←51.5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (148 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
758人がお気に入り
設定タグ:SixTONES , 病系
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みかん | 作成日時:2021年2月3日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。